「二本の柱」が細くなって、やさしくなった
キャロウェイのエピックといえば、フェース裏側に二本の柱を配することでボール初速を高める「ジェイルブレイクテクノロジー」が大きな話題となり、大ヒットとなったドライバー。今回のローグでも、当然の如くジェイルブレイクテクノロジーは採用されている。とはいえ、前作そのままというわけではなく、二本の柱部分を砂時計型にすることで25%軽量化。削減した重量を適正配分することで、よりやさしさをアップさせている。
大ヒットとなったエピックだが、「難しい」という声が一部であった。「エピックよりもやさしい」と発表会でも明言されていた通り、ローグはエピックの唯一の弱点ともいえたやさしさを伸ばすことで、さらに幅広い層が飛距離アップを実感できる設計となっている模様だ。
ヘッドサイズはエピックもローグも460CCのフルサイズながら、見た目にはローグのほうが一回り大きくなっていることからも、それが見てとれる。オリジナルシャフトが40グラム台、50グラム台から選べるのも、幅広い層に使って欲しいという意図を感じさせる。
「スターは見た目通りにボールが上がり、高いドローが出やすくなる。スライスで悩んでいる方、球が上がらない方に、ぜひ手に取ってもらいたい」というのは発表会に登壇した石川遼の弁。石川は、ローグがエピックよりも初速がアップしたことを評価しつつ、「数字以上に、打感などフィーリングが良くなった」とコメントしていた。
ローグのもう一つの特徴は、フェアウェイウッド、ユーティリティにもジェイルブレイクテクノロジーを搭載した点。どちらかといえば、当初ドライバーのみに注目が集まった感のあるエピックと異なり、ローグはウッド類全般が話題となりそうだ。
また、ローグのアイアンは、7番のロフトが27度とかなりのストロングロフト仕様。発表会で流された石川遼が打ち比べた映像によれば、マイクラブで180ヤードだった飛距離が、ローグの7番で打った場合はキャリー212ヤードという数字が出ていた。ロフトが違うので比較になるかはともかくとして、飛距離性能は高そうだ。
ちなみに、ここまで話題にしてきたのはメインモデルである「ローグ スター」の話。低スピンな「ローグ サブゼロ」ドライバー、スターとサブゼロの中間に位置するスタンダードモデルのドライバーとアイアンも存在する。
エピックを筆頭に、テーラーメイドのM2、ピンのG400といったヒットクラブが相次いだことで、ドライバーの“当たり年”といわれた2017年が終わり、新しい年が始まって早々に登場したローグ。未発表ながらすでにPGAツアーではお目見えしているテーラーメイドのM4、そして昨年12月に発売され、すでに爆発的売り上げを記録しているゼクシオ テンといったライバルたちとともに、「悪漢」「反逆者」といった意味を持つこのクラブが、2018年のゴルフギア業界を盛り上げてくれそうだ。