445CC→460CCにサイズアップした
前作のG400は445CCと小ぶりになってシャープな印象であったが、G400MAXドライバーは460CCとなり、構えたときの安心感は前々作の「Gドライバー」のよう。フェースの見え方はスクェアですっきりしている。ロフトは9度と10.5度の2種類がありネックの調整機能でさらに細かく調整できる。
大きくなったことでヘッドの安定感が増し、結果ボールの直進性が上がるという理屈だ。
あえてスピン「増」。上がりやすくてキャリがー伸ばせる
さて、では弾道的にG400とG400MAXの違いはなにか。違うのはスピン量だという。端的に言えば、G400MAXのほうがスピンが入る(増える)。
そう聞くと、ゴルフギアが好きな人は「?」と疑問が浮かぶかもしれない。通常、飛ばすためにはスピン量は少ないほうがいいとされる場合が多いからだ。実際、昨今のドライバー(とボール)は、低スピン化の傾向が強い。
しかし一方で、ボールにかかるスピンが少なすぎると、十分な揚力が得られず、ボールは野球のフォークボールのようにドロップしてしまう。G400MAXは、G400に比べて300〜400回転スピン量が多く、かつ打ち出し角も高いのだという。それにより、ヘッドスピードが極端に速くないゴルファーでも、安定した弾道を打つことができるという狙いだ。
また、G400に比べ後ろに長い形状で、より深い重心位置であることもわかる。重心が深いとインパクトでクラブのお尻が下がり、ロフトが増えやすい。ロフトが増えることでその打ち出し角は高くなり、スピン量も増える。結果、ボールの滞空時間が長くなり、キャリーを伸ばすことにつながる。
記者発表会に登場した鈴木愛がその場で打った弾道データを見てみると、「今は完全オフでクラブを触っていない」と言いながらもヘッドスピード40.6m/s、打ち出し角15.3度、スピン量2254回転、飛距離251.2Y(弾道計測器・トラックマンのデータ)という見事な数字。スピン量は正直かなり少ない数字なのだが、おそらくこれは技術的なものなのだろう。
「もともと(G400MAXに形状が似ている)Gドライバーを使っていたので、違和感はまったくないです。ヘッドが大きいから安心感がありますね、データを見ると高さも出てるから球も上がりやすいです。やっぱり、大きくて安心感があって球が上がると、どんどん振っていけますね」(鈴木)
G400MAXドライバーは40gの軽量シャフトを選べる。長さは46インチで総重量は283gと軽量だ。ヘッドスピードが落ちてきたシニア層には興味があるところだろう。気になる人はショップで試打してみよう。