2月も下旬を迎え、季節は冬から春へと移り変わろうとしている。この時期のゴルフは、「前回最高気温10度だったのに、今回は最高気温20度」なんてことが起こりがち。暖かいのは嬉しいが、気温の変化により着ている服が変わり、体が変わり、クラブのフィーリングが変わり……気分はいいけど大叩き、なんてことになりやすい。というわけで、冬から春へ、ゴルフを“衣替え”する方法を考えた!

「番手ごとの飛距離マイナス10ヤード」を打つ意識を持とう

12月頃から2月にかけて、防寒系のインナーを着て、セーターを着て、ときにダウンまで着て……と着膨れ状態でゴルフをしていたのにもかかわらず、今日のゴルフは半袖でもオッケーなポカポカ陽気。そんなときに起きるのが、「飛びすぎ」という問題だ。

「とくに注意したいのが、グリーンを狙うショートアイアンです。振りやすいショートアイアンの場合、薄着の影響ですごく気持ち良く振れてしまう。飛ばす必要がないことから力みもなく、体もキレることから、冬場に比べて10ヤード以上飛んでしまうこともあるんです」

そう語るのは、プロゴルファーの中村修。中村によれば、飛ばなくていいショートアイアンが飛ぶ一方で、飛ばしたいドライバーは飛ばない場合があるという。

「体を大きく使うショットほど、着用しているウェアの枚数の影響を受けるもの。ドライバーの場合、厚着をしているとかえってスウィングがコンパクトになってミート率が上がる、という現象が起こる場合がありますが、急に薄着になることで大ぶりしすぎたり、飛ばしてやろうと力んだりして、かえってミスになることも多くあります」

実はドライバーもアイアンも、対処法は同じ。「10ヤード手前に打つ」意識で打つことだ。9番アイアンで130ヤード飛ぶ人ならば、同じ番手で120ヤードを打つつもりでスウィングする。ドライバーで240ヤード飛ぶならば、230ヤード飛ばす意識で打つ。アイアンはスウィングがコンパクトになって飛びすぎが抑えられ、ドライバーは振りすぎが抑制されてかえって飛距離が伸びる可能性がある。イメージを変えるだけなので、怪我が少ないのもメリットだ。

画像: 気温が急激に上がった日は、とくにライの見極めが重要となる

気温が急激に上がった日は、とくにライの見極めが重要となる

スウィングだけでなく、コースの状態も急激に変化することを覚えておこう。

「まず注意したいのが冬の間、日陰になりやすい場所です。そういった場所は芝の生育が遅れ、気温が上がると地面が軟らかくなってチャックリのミスが出やすくなります。それとは逆に、フェアウェイで何日か前にディボットを修復してある場所などは、力強い新芽が生えやすく、ボールがティアップ状態になって上手く打てたりもします。要するに、似たような場所でもいいライ・悪いライが激しく分かれるので、ライの見極めも重要になります」(中村)

また、この季節は朝晩の寒暖の差があることから、とくにベント芝は気温の上昇とともに芝が元気に伸びやすい。結果的に、後半の上がり3ホールはグリーンのスピードがガクッと遅くなったりもするので、ショートパットをやや強めに打つなどの対処が求められる。

ゴルフのベストシーズンはもうすぐそこ。ポカポカ陽気の下、仲間とフェアウェイを歩けば気分は最高だ。その上で、スコアもよければさらにハッピー。この季節ならではの“落とし穴”に注意して、まずは2018年のベストスコア更新を狙っていこう!

写真/増田保雄

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