いつも太陽を背負って見る
実際にトーナメント会場に足を運んだら、選手のプレーやスウィングを見やすい位置を探しましょう。
正面から見たいとか、後方から見たいとか、それは見る人の好みなので、どちらでも構いません。でも、これだけは必ずチェックしてください。それはズバリ“太陽の位置”です。
たとえば、ティグラウンドでドライバーショットをプレーヤーの後ろ側(飛球線の後方)から見るとき、打っていく方向に太陽があると、逆光になってしまい、飛んでいくボールが見えません。これでは、球筋も弾道もわからないので、見ていても面白くないし、参考にもならない。
特に、太陽が低い位置にある、午前中の早い時間や夕方は、逆光だとショットを打っているプレーヤーすら、よく見えない状態になります。
ですから、プロのショットを見るときは、常に太陽の位置をチェックすることが大切です。太陽が自分の正面ではなく、常に背中側にくるようにポジションを取る。そうすれば、プレーヤーにバッチリ光が当たり(順光)、細かい動きもはっきりと見えます。
たとえば、「三井住友VISA太平洋マスターズ」が開催される太平洋クラブ御殿場コースの17番ホールは、午後になると、ティグラウンド側からグリーン方向に西日が差すので、観戦するにはティグラウンドがベストポジション。
一方、その翌週にフェニックスカントリークラブで開催される「ダンロップフェニックストーナメント」は、最終18番ホールのパー5をグリーンサイドで観戦するのがベストポジションです。
このホールは、グリーン方向からティグラウンドに向かって日が当たるので、プレーヤーの動きはもちろん、グリーンに向かって飛んでくるボールもはっきり見えます。
西に向いていくコースは逆光になるので、選手は嫌がりますが、観戦している人たちにとっては最高の条件。自分がカメラマンになったつもりで、常に太陽の位置を意識してポジショニングすれば、スウィング動作の細かい部分や球筋、弾道までバッチリ見ることができますよ。
「ゴルフは100球打つより見てなんぼ!」(ゴルフダイジェスト新書)より
写真/増田保雄