宮里藍と死闘を演じたペターソンが妊娠を発表
宮里は現役時代ペターソンと何度も優勝争いを演じていた。とくに印象に残っているのは2010年の開幕戦(ホンダ PTT LPGAタイランド)。初日から首位を快走するペターソンに6打差の3位タイからスタートした宮里が、最終日9アンダー63の猛チャージで大逆転優勝を達成している。
「アイに9アンダー出されたらもうお手上げ」とライバルを脱帽させたもの。その年宮里は開幕2連勝を含む5勝を挙げ世界ランク1位に上り詰めた。
かつてのライバルのおめでたいニュースが届いたのは3月の半ば。ペターソンは昨年の1月同郷(ノルウェー、オスロ出身)のクリスチャン・リングボルトさんと結婚し、米フロリダに居を構えているが、去る17日彼女のマネージャーがペターソンの妊娠を発表。今秋ママになることが明かされた。
この4月で37歳になるペターソンはLPGAツアー通算15勝。うちメジャー2勝を挙げ生涯獲得賞金は1480万ドル(約16億円)を超え生涯獲得賞金ランキングで5位に名を連ねるトップ中のトップ。2年前のリオ五輪にも出場している。
しかし人生の節目を迎えたペターソンは今シーズンツアーには出場していない。
もうひとり節目を迎えているのは宮里が「ウェブ先生」と慕っていたカリー・ウェブだ。
メジャー7勝、ツアー通算41勝、生涯獲得賞金史上2位の2000万ドル(約21億円)以上を稼ぎ出したホール・オブ・フェーマー(殿堂入り選手)は今季「ゴルフ以外の人生を模索したい」と地元オーストラリアで開催されたISPSハンダオーストラリアン女子オープンに出場しただけで長期休暇をとっている。
世界ナンバー1を競ったアニカ・ソレンスタムやパク・セリ、ロレーナ・オチョアはすでに引退し第2の人生を歩んでいる。
出産したあともツアーにカムバックし活躍しているジュリー・インクスターのようなママさんプロもいる。今後ペターソン、ウェブはどのような道を選ぶのか?
東京オリンピックのコーチへの就任要請を受けている宮里の今後も気になるところ。親友オチョアは引退しても世界に影響力を与える存在としてバービー人形に採用された。
それぞれの人生に幸あれ!
写真/南しずか