「本命はDJだが……タイガーの優勝争いが見たい!」(井上透)
ツアープロコーチの井上透は、DJことダスティン・ジョンソンを本命に挙げるものの、「本心は優勝争いをするタイガーが見たい」という。
【井上透の予想】
◎ダスティン・ジョンソン
○セルヒオ・ガルシア
▲タイガー・ウッズ
「本命はJTことジャスティン・トーマスと世界ランク1位を保持しているDJことダスティン・ジョンソンとで非常に迷いますが、DJを本命にします。飛距離、ショット、パッティングとすべてが高いレベルです。メジャー優勝は全米オープンだけですが、いずれグランドスラムを成し遂げるでしょう。
対抗はこれまたセルヒオ・ガルシア(2017年王者)とジャスティン・ローズ(2017年2位)と迷うところですが、昨年の覇者ガルシアにします。クラブ契約を変え、すべてのクラブをチェンジしましたが年明けのアジアンツアーと日本ツアーの共催試合『SMBCシンガポールオープン』で優勝し、その後もPGAツアーでトップテンに3回入ってます。ショット力に磨きがかかっている印象です。
穴はズバリ、タイガー・ウッズ。飛距離と平均ストロークを取り戻しつつありますし、オーガスタとの相性は抜群。下ブレする可能性もありますが、上にブレる可能性もあります。若手や中堅とタイガーの優勝争いを見たいという期待も含めて」(井上)
「レフティ有利は揺るがない。好調のバッバが制する!」(ゴウ・タナカ)
統計的データ分析をゴルフに応用して研究し、プロゴルファーにもアドバイスするという専門家、ゴウ・タナカは本命に今年に入って2勝を挙げている絶好調のバッバ・ワトソンを挙げる。
【ゴウ・タナカの予想】
◎バッバ・ワトソン
○フィル・ミケルソン
▲ロリー・マキロイ
「本命はバッバ・ワトソンです。復活優勝し、調子もよい。さらにフェード打ちのレフティはコースとの相性もよいことは、2度の優勝を見れば明らか。
対抗はミケルソンですね。マスターズを3度制している自信、そして飛距離も調子も取り戻した。三日目までにトップ5にいれば、かなり面白い展開になりそうです。 絶体絶命の位置から寄せるショートゲームとここぞという集中力に期待します。
穴はロリー・マキロイ。本命にしたいが、マスターズでの苦い経験(2011年、サンデーバックナインで突如崩れV逸)とパッティングにやや不安が残ります」(ゴウ・タナカ)
「捲土重来、DJが昨年の借りを返しにくる!」(吉田洋一郎)
海外のゴルフ事情に精通するゴルフスイングコンサルタントの吉田洋一郎は、モチベーションとスタッツの2面から分析した結果ダスティン・ジョンソンを挙げる。
【吉田洋一郎の予想】
◎ダスティン・ジョンソン
○ジャスティン・トーマス
▲トミー・フリートウッド
「モチベーションでいえばダスティン・ジョンソン。DJほど昨年マスターズで悔しい思いをした選手はいないでしょう。マスターズ前の試合で3連勝をして自信満々でオーガスタに乗り込んできましたが、まさかの階段からの転落で欠場を余儀なくされました。昨年の練習ラウンドでは絶好調だっただけに悔しさは相当のものだったでしょう。捲土重来を期すダスティン・ジョンソンがグリーンジャケットに初めて袖を通すと思います。
対抗は数字から見るとジャスティン・トーマスです。スタッツを見る限り多くのカテゴリーで上位に顔を出しています。高いレベルで穴がない選手と言えるでしょう。
そしてダークホースはトミー・フリートウッド。昨シーズン欧州ツアーの年間王者に輝き、今年も切れ味鋭いショットでフィールドの厚いアブダビHSBCゴルフ選手権を制しました。欧州ツアーパーオン率1位に輝いた得意のショットでオーガスタを攻略するかもしれません」(吉田)
「不調という報道もあるが……それでもジョーダン・スピースを推す」(アンディ和田)
在米ゴルフアナリストのアンディ和田はパッティングが不調と報道されているJ・スピースを、それでも本命にあげた。
【アンディ和田の予想】
◎ジョーダン・スピース
○アレックス・ノレン
▲ブライアン・ハーマン
「パッティングが不調でスランプ……。という米雑誌記事があったもののオーガスタナショナルとの相性、戦歴は抜群。 母校テキサス大学の大先輩で、マスターズを2度制覇しているベン・クレンショーからコース攻略法や忍耐強さの大事さを直伝されています。過去4年間の成績は 2位、優勝、2位、11位。 昨オーガスタナショナルを攻略するのに大事な要素である傾斜地からのボールコントロール、逆目のアプローチ、大きく曲がる高速グリーンのタッチ合わせなどはすべてスピースの得意技です。 今年もリーダーボード1枚目で優勝争いに絡み、本命と予想します。
対抗はアレックス・ノレン。今年からPGAツアーメンバーとしてプレーするスウェーデン出身の35歳で、欧州ツアー9勝、世界ランクは14位。キレのあるアイアンショットと小技のテクニックは世界トップレベル。今シーズンは優勝には届いていないがプレーオフ敗退と3位が2回と現状の仕上がり、勢いという意味では期待できるでしょう。マスターズ初挑戦となった昨年は74-78で予選落ちでしたがPGAツアーで一番練習するというノレンに注目です。
穴はブライアン・ハーマン。ジョージア大出身、左打ちの31歳。身長は170センチと小柄ですがツアー2勝、世界ランク23位の実力派です。今シーズンもトップ10が3回と好調でパーオン率ツアー2位、パッティング貢献度7位。オーガスタは大学時代からプレー経験はあるもののマスターズは意外にも2度目の挑戦(2015年に出場し、予選落ち)。 ウィアー、ミケルソン、ワトソンに続く4人目のレフティー(左打ち)選手によるマスターズ制覇を期待します」(アンディ和田)
「過去の成績を見れば、松山英樹の相性の良さは疑う余地がない」(中村修)
みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修は、松山英樹を本命に上げる。
【中村修の予想】
◎松山英樹
○ロリー・マキロイ
▲ジャスティン・ローズ
「松山選手は、2013年の全米オープンで10位タイに入ったのを皮切りにすべての四大メジャーでベストテンに入っています。昨年の全米オープンの2位や全米プロの5位などを見ても、心技体ともにメジャー制覇に手が届くところまで到達していると見えます。また、マスターズの過去の成績を見れば相性のよさは疑う余地はありません。左手首の故障から3試合目ですが、その分トーナメントを渇望している点も有利に働くのではないでしょうか。
対抗はロリー・マキロイでしょう。キャリアグランドスラムに残すはマスターズのみ。パッティングの不振と言われていた中、パットの名手ブラッド・ファクソンに師事し見事アーノルドパーマー招待で優勝を遂げ、マスターズへ乗り込んできます。
ダークホースは昨年プレーオフの末ガルシアに勝利を奪われたジャスティン・ローズ。コースとの相性がいいと言われるドローヒッターでもあるローズが、今年も優勝争いに加わってくることは間違いないでしょう」(中村)
みなさんの本命・対抗・穴はどの選手?