PGA(米男子ツアー)ツアー最高峰の試合のひとつで“第5のメジャー”とも呼ばれるザ・プレーヤーズ選手権を制したのは、2013年以来、107試合ぶりの勝利となったウェブ・シンプソン。大量リードを守り抜いての圧巻の勝利は、「母に捧げる勝利」だった。

母の日に、特別な思いで戦った

ザ・プレーヤーズ選手権の最終日、5月13日は母の日。シンプソンにとって、この日に勝てたことが何より特別なことだったようだ。

トンプソンの母、デビーは、昨年11月に夫、すなわちシンプソンの父親をレビー小体認知症で夫を亡くしていた。デビーはノースカロライナ州の自宅で、息子の優勝を見届けたという。

「1日中、お父さんのことを考えていたよ」とはシンプソンの弁。

「お母さん、僕の兄弟姉妹にとってエモーショナル(感情的)な1週間だったね。家族みんなお父さんのことがすごく恋しいんだ。お母さんのために本当に優勝したかった。僕のために祈ってくれていたし、この優勝はお母さんに捧げる」(シンプソン)

画像: ザ・プレーヤーズ選手権を制したシンプソン

ザ・プレーヤーズ選手権を制したシンプソン

ザ・プレーヤーズ選手権と全米オープンをともに制した選手は、実はジャック・ニクラス、リー・トレビノ、タイガー・ウッズら8人しかいない。シンプソンは、その9人目に名を連ねることとなった。シンプソンは言う。

「ツアーのみんなが自分たちはトッププレーヤーだと思いたいし、何年か僕もそうだったようにまたトップレベルの技を取り戻したいんだ。それよりも、上手くなり続けたいね。この優勝を楽しみながら自信をつけ、さらに向上したい」

母の日に最高のプレゼントを贈った孝行息子・シンプソン。32歳はまだまだ進化の途上だ。

写真/Mike Ehrmann/Getty Images 協力/PGAツアー

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