ラウンド前にデータを予測し、本番でたしかめた
ウェブサイト「みんなのゴルフダイジェスト」でIT担当を務めるわたし。転職して1年ですが、その理由はもちろんゴルフが大好きだからです。とはいえ、ベストスコアは98と、まだまだ腕前は発展途上。編集部所属のプロなどからもたま〜に技術的アドバイスをもらっていますが、なかなか上手くなれないのが悩み。
私自身、課題はわかっているんです。「飛ばしこそゴルフの醍醐味」と公言しているのにその正確性は低く、OBもしばしば。フェアウェイキープ率を高めれば、パーオン率も上がり、コンスタントに100が切れるはず……そんな会話を編集部でしていたら、編集長からこんな指令が下りました。
「一度、自分のスタッツを分析してみたらどうですか? そうだ、ラウンド前に自分のスタッツがどれくらいか、予想してみたらどうでしょう。名付けて『オネストスタッツ』」
言われてみると、スコア分析はしていましたが、スタッツは把握していません。ラウンド前に自分のスコアを宣言して行うプレー形式“オネストジョン”ならぬ“オネストスタッツ”、モノは試しとやってみることにしました。予想するのは、フェアウェイキープ率、パーオン率、パット数、スコアの主要4部門です。
やってみると、これが面白い。自分のゴルフを見つめ直す、いい機会になりました。ティショット、アイアンはともに自信がないため(涙)、フェアウェイキープ、パーオンはおそらくハーフで2、3回ずつでしょうか。パットも練習量は多いけれども3パットは多いぞ、唯一自信が持てるのがアプローチかな……と、自分のゴルフの強みと弱点に、改めて気がつきます。そして、捻出したオネストスタッツがこちら。
フェアウェイキープ率 35.7%(5/14)
パーオン率27.8%(5/18)
パット数 40
スコア 105
なんとも夢のない数字が並びますが、冷静に自分を見つめ、出した結論がこれ。誰に恥じることもない、今の自分の実力です。しかも、次のゴルフの予定はこの時期は月2ペースで通う“心のホームコース(実際はビジター)”です。自分がメンバーになっているコースより多く通うコースですから、予想の精度もある程度高いはず。
そう思って、ラウンドしてきました。果たしてオネストスタッツの結果は……!?
フェアウェイキープ率 21.4%(3/14)
パーオン率0%(0/18)
パット数 36
スコア 108
む、無念……! フェアウェイキープ率、パット数、スコアは当たらずも遠からずでしたが、パーオン率が……まさかの0%! 1ラウンドで1度もパーオンしないとは……。
この日、スタッツを事前に宣言していたことで、私には「数字を作る」意識がありました。まず、ティショットでは3番ウッドを多用。事前予測の段階で、自分のゴルフの弱点はフェアウェイキープ率の低さにあることは明白であり、スプーンを使うことでそれを改善させようと考えたのです。
前半はこれが功を奏し、2回のキープに成功(後半は乱れに乱れることになるのですが)。ただ、パー4ではその後のアイアンショット、パー5では2打目のユーティリティが左右にブレ、せっかくフェアウェイをキープしても、パーオンにつなげられませんでした。
ティッショットが仮に上手くいってもセカンドが乗らない。だから、もっとティショットを上手く行かせようとする。結果、力んで、曲がってフェアウェイキープ率が下がる……そんな悪循環があることが、可視化されました。フェアウェイキープ率の低さは問題。しかし、もっと大きな問題は、セカンドショット以降の精度にあったのです。これがわかっただけでも、やってよかったなあと思います。
いいこともありました。「宣言」こそしませんでしたが、18回のアプローチのうち、いわゆる寄せワンは4回成功。パーオン率が0%なんだから当たり前かもしれませんが、パット数は予想よりも4打少ないという結果になりました。実は一度5パットをしてしまっているので、それを除けばグリーン上でのプレーは悪くありませんでした。
編集長の思いつきではじまった「オネストスタッツ企画」、思ったよりも気づきが多く、面白い結果が得られました。読者のみなさんも、一度試してみては?