従来の「プロアマ」はトーナメントの水曜日、あるいは火曜日に実施され、主催者が呼んだゲストとプロたちがプレーをともにするという、スポンサーイベントだ。これを予選落ちした選手たちで土曜日にも行おうというのが「土曜プロアマ」案。ツアーの人気回復の一案として、石川遼選手会長は就任当時からそれを掲げていたが、今回は主催者であるミズノの企画に協力するという形で、この初めての試みが実現した。
今回の土曜プロアマは、ジュニア育成にも力を入れるミズノの主催トーナメントであることもあり、予選落ちを喫したプロたちと、ジュニアがともに回るイベントとして実施。土曜日ならばジュニアゴルファーも参加できるというわけだ。
「スポンサーの方々と回ると思っていた」(額賀)
参加したのは石川以下、小鯛竜也、額賀辰徳、市原弘大の4名。主催者であるミズノの契約プロの一人でもある小鯛に、このイベントに参加しての感想を聞いてみた。
「はじめての試みで、今回はジュニア(とのラウンド)だったんですけど、ジュニア(とプロが交流する)イベントっていうのはどういう機会でもすごくいいことです。レッスンするっていうよりも、僕が昔ジュニアだったころのように純粋にゴルフを楽しんでいる姿を見て、逆に感じさせられる部分がありました。すごくいい機会になりました」(小鯛)
プロアマには、プロがアマチュアを教えるラウンドレッスン会の要素もある。それが縁でスポンサー契約がまとまることもあるというが、今回の場合はジュニアとプロが一緒にプレー。ジュニアにとっては、プロのプレーを同じ目線で見られる良い機会になったのは間違いがない。
一方、「スポンサーの方々と回ると思っていた」と正直な感想を聞かせてくれたのは、ツアー屈指の飛ばし屋として知られる額賀だ。
「僕が予想していたものとは全然違っていて、ジュニアの子たちだけでした。飛距離に驚いたりする子もいれば、今風の子と言ったらいいのか、『ふーん』って感じの子もいました。1ラウンド回りましたが、だんだんと打ち解けてきて『ここはどうしたらいいですか?』みたいに質問されたりして。礼儀正しくていい子たちでした」(額賀)
現在34歳の額賀だが、ジュニア時代にはツアープロと一緒にプレーする機会はほぼ皆無だったということもあり、「スポンサーさんがついていないとできないことだと思いますけど、ジュニアとツアーに出ている選手と交わっていくというのはすごい大事だと思いますよね」とその意義を語ってくれた。石川遼も「これからもJGTOと選手会が一緒にジュニア育成に前向きに取り組んでいきたいと思います」と前向きなコメントを発信している。
ジュニア育成イベントとして第一回の試みを終えた土曜プロアマ。今後、どのような活動に発展していくのか、注目だ。