みんなのゴルフダイジェスト編集部(以下、編集):サントリーレディスでは、最後までナイスプレーでした。
有村智恵(以下、有村):うーん、なんでしょうね。自分の中では、優勝できなかったという思いのほうが強くて、やっぱりあのパット(注:プレーオフ2ホール目の短いバーディパット)なんで決められなかったんだろうっていう……。
編集:最後、なんで右に切れたの? という印象を受けましたが……。
有村:今思えば、やっぱりミスパットだったと思います。ちょっと芯に当たってなかったので、ペラって(右に)、いっちゃったんだなとは思います。だから、すごく思うこともいっぱいあるんですけど、周りが「優勝するまでそのテンションは待ってください」っていうくらい興奮してくれていたので、自分は逆に冷静というか、逆に吹っ切れた部分もあって、これでやっと優勝だけを見て頑張っていけるなって感じです。
編集:サントリーでは「状態は3割くらい」とおっしゃていましたが?
有村:そうですね。あの調子でやっぱりあのゴルフができたっていうのは本当に嬉しかったです。その上で自分がやるべきこと、課題が見つかったので、そこを追及していけたら、もっと上に行けるなって思います。
編集:課題というのはショットとか、技術的なこと?
有村:技術的なことは、もちろん永遠に続けることだと思うんですけど、この調子の中でどうやってスコアを作っていくかっていう。ずっと調子が悪かったのに、完璧なショットを打たないと勝てないと思って、そればっかりを追及しすぎてた部分があったんです。けど、これぐらいでもこういうところ(プレーオフの末の2位)にいられるんだっていう、違う目線の自信が今は芽吹きました。
編集:パッティングは大分調子を上げているように見えましたが、変えたことはありますか?
有村:極端に言えば、昔に比べると、すごくアドレスを狭くして、あんまり押さえつけないように。押さえつけて力感が出過ぎちゃうときがあったので、今は逆にちょっとだけ手を上げた状態で、ちょっと遊びを持たせてっていう感じです。
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自身のユーチューブチャンネルでは、サロンパスレディスから取り入れた練習法が功を奏しているとも語っていた有村。切れ味が増してきたショット、そしてきっかけをつかんだパットが噛み合えば、今回のような活躍も、今後繰り返し見せてもらえそうだ。
撮影/姉崎正