有村智恵とのプレーオフを制し、宮里藍サントリーレディスを制した成田美寿々。データ分析の専門家であるゴウ・タナカがそのスウィングを解剖してみたら、世界屈指のショットメーカー、ローリー・マキロイとほとんど同じ動きだった!?

ダウンスウィングからインパクトにかけての動きがほぼ同じ

サントリーレディスで勝利を挙げた成田美寿々選手。彼女は平均飛距離が241ヤードで今大会トップ10に入っており、パーオン率も現在4位で70%を超えている。そこで飛距離も出て、精度も高い彼女のスウィングを分析してみた。

非常にバランスのとれたアドレスで、トップは多くの世界の一流選手と同じようにフラットでワイド(手と頭の距離が離れている状態)。ダウンスウィングではシャフトが上腕の真ん中(肩とひじの真ん中)から降りてきている。これは超一流プレイヤーに共通してみられる動きだ。

画像: 写真は2017年のヨネックスレディス(撮影/大澤進二)

写真は2017年のヨネックスレディス(撮影/大澤進二)

インパクトの角度もアドレス時を再現するかのようで非常に良い。スウィングを細分化してデータ分析をしたときに、もっとも重要なパーツはダウンスウィングからインパクトにかけての動きなのだが、成田選手はまさにそれらを満たしている。

彼女のダウンからインパクトの雰囲気は、データ分析で最も効率よく飛距離を出しているローリー・マキロイにそっくりだ。私は数多くのゴルファーのスウィングを見てきたが、ここまでダウンスウィングからインパクトの動きがマキロイに似ている選手は珍しい。切り返しでマキロイがループを強く使うのに対して、成田選手はそうではないところ以外は、ダウンスウィングからインパクトにかけてはほとんど同じ動きをしていると言っていいだろう。

更に付け加えると、頭の使い方もそっくりなのだ。マキロイの頭の動きは特徴的で、切り返しからインパクトにかけて頭を右肩に向けて倒してボールを横から覗き込むような角度にしていく。他にはトミー・フリートウッド、ホアキン・ニーマンなども同じような使い方をしている。

画像: 下半身の使い方、右腕の絞り……頭を右肩に向けて倒す動きも共通している

下半身の使い方、右腕の絞り……頭を右肩に向けて倒す動きも共通している

この頭の使い方にはふたつの効果が考えられる。ひとつは、ルックアップのようにターゲットが見やすくなるということ、そしてもうひとつは体のパーツの中で1番重い頭を使うことにより、遠心力を加えエクストラなパワーを得ることだ。野球選手でもこの頭の使い方をする選手は多い。

そしてもうひとつ成田選手の特徴といえば、インパクトで極端に曲がった右ひじだ。マキロイもインパクトでの右ひじの曲がり方は他のプレイヤーに比べて大きい。これはダウン→インパクト→フォローにかけて曲げていた肘を一気に伸ばし、押し込むことによって、ボールとの衝突によるヘッドスピードの減速を抑え、最大限のパワーを得る工夫だ。現世界NO.1のダスティン・ジョンソンの右肘の曲がり方は大きく、同じテクニックを使っている。

画像: 曲げていたひじを一気に伸ばし押し込むことで最大限のパワーを得る

曲げていたひじを一気に伸ばし押し込むことで最大限のパワーを得る

成田選手の今大会のデータをみると、パーオン率は75%といつものように安定していた。そして、平均パットを見てみると27.5で8位だ。ただ、他のパッティング上位の選手のパーオン率は成田選手より悪いため、パーオン率と平均パット数のバランスで言うとかなり良かったと言えるだろう。今大会はいつものショットに加え、パットが冴え渡った結果がもたらした優勝だということだ。成田選手の次の優勝も、平均パット数53位のパットが課題となってくるだろう。

キャロウェイ

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