全米オープンでお披露目となり、大きな話題となったタイトリストのニュードライバー。910、913、915、917ときて、次は「919」シリーズかと思いきや、意表をついて「TS2」「TS3」とソールに刻印されたドライバーが登場。早速、メディアやSNSを賑わせたのは記憶に新しい。
さて、その全米オープンがブルックス・ケプカの連覇で幕を閉じ、今週福島県で開催される男子ツアー「ダンロップ福島オープン」で、別の注目クラブがツアーローンチを迎えていた。スリクソンのニュークラブだ。
前提として、まだリリース前なので詳しい情報はわからない。しかし、ソールに入った「Z585」「Z785」の文字を見ても、現行モデルである「Z565」「Z765」の後継モデルであることは間違いない。また、パッと見て現行モデルにはないネックの調整機能が付けられていることがわかる。そして、カーボンを見る限りでは、どうやらカーボンクラウンのようだ。
テーラーメイドの「M」シリーズ、キャロウェイの「ローグ」、国内勢ではプロギアの新しい「RS-F」など、飛距離性能をうたうクラブの多くが採用するカーボンクラウンを新たに搭載。余剰重量を周辺に配分させて重心位置を最適化する意図と、クラウンをたわませて初速を上げる意図、両方が予想される。
また、従来は「5」「7」「9」の3種類があったが、本日(6月19日)ツアー会場に登場したのは「585」と「785」の2機種。「785」には「FL」というモデルもあり、これはどうやら通常よりもライ角がフラットなモデルのようだ。
さて、このドライバー、契約プロたちは早速テストを開始し、一部のプロは今週から早速実戦投入するという。そして今回のクラブは、多くの選手が開口一番「飛び」を口にするのが特徴。
「飛びますね。前モデルは弾いてビッグボールで飛ばすイメージでしたが、新しいモデルはボールがくっついて押せる感じ。打感、打音もいいですね」と語るのは785FLをテスト中の大堀裕次郎。古田幸希もこの意見に同意する。
「カーボンクラウンになって、打感の柔らかさが増しました。785FLはフラットでつかまり過ぎないクラブですが、(同じダンロップの)ゼクシオ的なやさしさも感じられます。スリクソンとゼクシオの中間というか。10ヤード近く飛んでいるので、早速試してみたいと思います」(古田)
ゼクシオを現在使用中で、今週785FLを実戦投入するというのは小木曽喬。
「飛距離は絶対に飛んでいます。反発が強いんだと思うんですが、初速がすごく上がっているんです。食いつく感じと弾く感じ、両方があります」(小木曽)
ドライバーのみならず、アイアン、フェアウェイウッドまでが揃った今回のニューモデル。いつ発表されるかすら現段階ではわからないが、前モデルの発売日は2016年9月だから、今モデルもそれくらいの時期の発売になる可能性は高い。
ちなみにタイトリストの前モデル「917」の発売日は2016年10月。相前後して海外と国内でツアーローンチされたふたつのプロモデルが、2018年のクラブ秋の陣を盛り上げることになるのかもしれない。