上級者やツアープロのキャディが常備していると言っても過言でもない距離計測器。ゴルフ場には、残り距離の目安となるヤーデージ杭や残り距離が記載されているスプリンクラーや排水溝など情報がないわけではない。それでも使うにはやはり大きなメリットがあるからだ。今日はそのメリットと、アベレージゴルファーがどうやって使えばいいのかを掘り下げてみよう。

距離計測器は2種類あるって知ってた?

意外と知られていないが、距離計測器には、大きく分けて2種類ある。レーザーを発射してその反射で距離を測るレーザー距離計と車のナビのように衛星電波を利用して、あらかじめ登録された地図情報を元に距離を測るGPS計測器だ。

プロや上級者はレーザー距離計を愛用している場合が多い。理由は、より正確に距離が測れるから。レーザー距離計の誤差は非常に小さく、精度の高いモデルになると1ヤード狂わないものもある。より細かく正確な情報を得たいからこそレーザー距離計を選んでいるようだ。

それぞれのメリットデメリットを説明しておこう。

レーザー距離計のメリットはその正確さ。グレードによっては目標物に対して距離だけではなく高低差も自動で計算し、平らな状態での距離との差を自動で表示するモデルもある。デメリットは距離を測りたい対象物が直線的に見えなければ計測ができないという点。

たとえば、木の向こうにピンが立っていると木がレーザーを反射してしまい、木までの距離が計測されてしまう。目標が見えないブラインドホールなどで障害物を超えてショットを打たなければならない場合は計測ができないのだ。

画像: レーザー距離計は正確な計測が可能だが、障害物に弱い。写真はNikon「COOLSHOT 80i VR」(左)とBushnell「ピンシーカースロープツアーZ6ジョルト」(右)

レーザー距離計は正確な計測が可能だが、障害物に弱い。写真はNikon「COOLSHOT 80i VR」(左)とBushnell「ピンシーカースロープツアーZ6ジョルト」(右)

対するGPSを使用した計測器は、カーナビゲーションのようにゴルフ場のコースレイアウトが登録されているので、“上から”コースレイアウトを見ながらプレーができる。立っているポジションからは見えないバンカーや池などを事前に確認ができるので、ナイスショットだったのに行ってみたら見えない池に入っていたなんてことを防ぐことができる。

またそのコースレイアウト上に自分のいる場所が表示され、グリーンはもちろんバンカーや池までの距離を表示してくれるので、刻んだりする時に非常に便利。デメリットはレーザー距離計と比べると若干精度が劣るのと、あらかじめ登録されているコースレイアウトを使用するため、直近のコース改修や、毎日変わる細かいピンポジションなどは反映されない。

画像: 腕時計型のGPS距離計も人気だ

腕時計型のGPS距離計も人気だ

一般アマチュアにはどちらが良いかというと、とくにホームコースが決まっておらず色々なコースを楽しんでいるゴルファーにはGPS距離計がおすすめだ。初見のコースは、打ったボールがあると思って行ってみたらOBだった、池だったなんてことが起きやすい。

プレーしながらホールレイアウトが分かり、なおかつハザードまでの距離が分かるメリットは非常に大きいだろう。レーザー距離計は上達志向の強いゴルファーにおすすめだ。自分の各クラブの正確な距離を把握するのに役立つし、距離感を養うために正確な距離を知っておくことは非常に有効だ。

こういった機材は公式な試合では使えない場合がほとんどだが、事前に情報を得るという点ではあるとないでは雲泥の差となる。スコアに多少でもこだわるならどちらかひとつでも持っておくと損はないだろう。スコアにこだわらなくても普段気付かない情報を得ることができ、それはそれで楽しいもの。なんとなくプレーにマンネリ感を覚えるゴルファーには是非おすすめしたいアイテムのひとつだ。

撮影/加藤晶

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