全英オープンが終わり、フェデックスカップ・プレーオフが近づくなか今週は「RBCカナディアンオープン」が開催される。今大会で活躍しそうな選手を、ツアー通算9勝の佐藤信人に聞いた!

全英オープンが終わり選手はそれぞれのツアーに戻って行きます。

PGAツアーはプレーオフシリーズが始まるまで残り4週となり、ポイントランク125位をめぐるシード権争いが熾烈になって行きます。

今週はRBCカナディアンオープン。カナダのナショナルオープンは非常に歴史が古く、大会が始まったのが114年前の1904年。これより古いナショナルオープンは全英オープン、全米オープン、南アフリカオープン(欧州ツアー)しかありません。

開催コースはグレンアビー・ゴルフコース。ジャック・ニクラウスの設計で、1976年に開場して以来このコースが使われることがもっとも多く、カナダでもっとも有名なコースのひとつです。

わたしも2015年大会を観戦しており、名物ホールの谷に打ち下ろす11番ホールから"16マイルクリーク"沿いにレイアウトされた15番ホールまでが非常に美しかったのを覚えています。

豪快な打ち下ろしの名物11番ホールのティーグランドにはプレートがあって、ジョン・デーリーがプロアマで1オンを狙い、ドライバーで"16マイルクリーク"に入れて実測で390ヤード飛んでいたということが記されています。

2000年大会の72ホール目にタイガー・ウッズが放った右クロスバンカーからの6番アイアンでの池越えショットはたくさんあるタイガーのスーパーショットの中でも特に有名な1打です。

2015年大会では前週の全英オープンの72ホール目でバーディーパットをわずかにショートし、プレーオフに入れず悔し涙を流したジェイソン・デイが再び同じような距離のバーディーパットを今度は決めて優勝を手にし、そのあとの全米プロ初制覇への弾みにしました。

注目選手はまずはトニー・フィナウ。先週全英オープンで9位タイに入り、今年のメジャートーナメント全てでトップ10入りしている唯一の選手です。

今シーズンは21試合に出場し予選落ちはわずかに3回。トップ10入りが7回で、昨年のこの大会も5位タイに入っています。2016年プエルトリコ・オープン以来の優勝は近いと感じます。

画像: 佐藤信人は今年のメジャーすべてでトップ10入りしている唯一の選手、トニー・フィナウに注目(写真は2018年の全米オープン)

佐藤信人は今年のメジャーすべてでトップ10入りしている唯一の選手、トニー・フィナウに注目(写真は2018年の全米オープン)

次にチャーリー・ホフマン。最近メジャートーナメントでもよく名前を聞くようになりました。今年は3つのメジャー全てでトップ20に入る安定感を見せていますが、フェデックスランキングは現在92位。

昨年はプレジデンツカップに初出場し、本来であればライダーカップの候補に入ってくるべき選手です。昨年のこの大会では3日終わって単独首位でしたが、ジョナサン・ベガスに逆転され2位に終わりました。リベンジが期待されます。

そして最後にサム・サンダース。アーノルド・パーマーの孫ということで有名ですが、まだポイントランク125位以内に入ってプレーオフに進出したことがありません。

昨年は上位に入ればプレーオフ進出が決まるという状況で、優勝も狙える位置で最終日を迎えましたが、スコアを伸ばすことが出来ず19位タイに終わり、その後シーズンを129位で終えプレーオフ進出をわずかの差で逃しました。

今シーズンは現在122位とボーダーライン上にいます。昨年のリベンジで今週で決めてしまいたいところでしょう。あわよくば祖父も勝ったこの試合で初優勝となれば最高のストーリーになるでしょう。

撮影/岡沢裕行

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