「私、ゴルフが大好きなんですけど、仕事もあるし、そんなに頻繁にはコースに行けません。少しでもラウンドの雰囲気を味わいたくて、夜仕事が終わった後、自宅でコース(ホール)図を書いて、そのコースを自分ならどう攻略するかな〜って考えていたんです。そうしたら、すぐにベストスコアが出ました」
そう語るSさん。「コース図を書くのが趣味」というSさんにとって、コース図を書くのはラウンドの代替行為、いわば人力シミュレーションゴルフだったというわけだ。具体的にはどうやるのか、聞いてみた。
「たとえば、自作のコースの1番ホールはレディースティから380ヤードで右ドッグレッグのパー4なんですけど(笑)。私はドライバーの飛距離が200ヤードなので、それでフェアウェイ右サイドをキープ。残り180ヤードはちょっと乗せるのが難しいから、グリーン手前のバンカーに届かない6番ユーティリティで刻んで、そこから3打目勝負でパーを狙おう! とか、そんな感じです。これを毎晩楽しんでいる感じですね」
と笑顔のSさん。若干風変わりな趣味と言えるが、プロゴルファーの中村修曰く、この“妄想ラウンド”はゴルフのマネジメント力を高めるのに最高のトレーニングだという。
「ゴルフでスコアを作るためには、飛ばすことよりも“自分の距離でゴルフをする”ことが非常に大切なんです。250ヤード飛んでも、250ヤード地点の池に入ったら意味がありませんから。そして、池の手前にボールを運ぶために、どんなクラブでどんな弾道を打てばどう転がってどう止まるかといったイメージが重要。Sさんの場合、コース図を書くことでイメージ力がアップし、それがマネジメントの向上につながったのではないでしょうか」(中村)
実際、Sさんはコース図を自作する際、「自分の距離でギリギリ入りそうな場所に、あえてハザードを配置した」のだという。出来上がったコース図を見ると、距離は長く、左右にOBや池があり、グリーン周りはバンカーが取り囲むという凶悪極まる“設計”となっているが、Sさん曰く「そのほうが面白い」のだという。
「コース図を作ったことで、ラウンドの際に一歩引いて(マネジメントを)考えられるようになって、ボギーがすごく減りました。それまでは、飛ばしたくて7番アイアンを使ってたところ、距離が大して変わらないなら得意な8番で打とうとか、冷静に考えられるようになったし、無理せず、打てる番手で打てる距離を打てばいいやって思えるようになったんです」(Sさん)
ゴルフ歴9カ月の女子に「86」のベストスコアをもたらした“自作コース図”。書くこと自体が楽しそうなので、ゴルファー諸氏も試してみては!?