昼前から午後4時頃まで休みなくボールを打ち続けていた
こんにちはケンジロウです。
オハイオ州アクロンのファイヤストーンCCからお届けしております。
勘のいい方はおわかりですよね。そう、今週はWGCブリヂストン招待の取材に来ております。練習日である月曜日の今日(30日)はほとんどの選手はコースに現れず、世界ランキング上位選手ではローリー・マキロイ、リッキー・ファウラー、ジャスティン・トーマスといった先週試合に出ていない人たちが、レンジで球を打ち込んでいました。
ディフェンディングチャンピオンの松山英樹はお昼過ぎにコースに現れて時松隆光と一緒にラウンド。初めて出場する時松に松山がコースの攻め方を丁寧にアドバイスしていましたよ。松山は後輩の面倒見がいいんですよね。時松は松山が昨年「61」というスコアを出した秘密をつぶさに聞いておりました。
さて、今日はコースに出ずにひたすら球を打ち続けていたローリー・マキロイ。お昼前にコースに現れてからはウェッジからドライバーまでひたすら球を打ち続け、練習が終わったのは午後4時ごろ。休憩もせず熱心に汗を流していました。
ボールの入ったカゴを何度も"お替わり"してトラックマンの数値とにらめっこ。撮ってもらったスウィングビデオも確認してスウィングチェックに余念がない様子でした。
また飛球線の先には1本の棒を刺して出球を一球一球気にしながら打っていましたね。
この棒は出球のチェックのためかと思いますが、何のためにやっていたんですかね? 練習後のマキロイにその辺の事情を聞いてみました。
「いつの間にか、出球がズレていた」マキロイ
ケンジロウ:飛球線の先に棒を刺していた練習は何のためですか?
ローリー・マキロイ(以下マキロイ):最近の試合でターゲットに対して球が左に出ているのが気になっていたんだ。僕は右に出球の出るドローボールが出ているのが自然だから、棒を刺して棒の右側に球が出るように調整していたんだ。
ケンジロウ:試合を重ねていく中で、球が左に出やすくなっていたということですか?
マキロイ:そうだね。だんだん出球が左に出るようになっていて、どうしても球筋もフェードっぽくなっていたんだよ。それを元の気持ちいい球筋のドローボールに戻さないといけないんだ。
ケンジロウ:トップの位置を気にするような仕草をしていましたけど……?
マキロイ:トップでちょっと手の位置が体の後ろに入りすぎていたんだ。それで外からクラブが下りやすくて出球が左にいきやすかったんだよ。だからもうちょっと手の位置を高くして自然とインサイドに下りるように修正していたんだよ。そうすれば自然なドローに戻ってきやすいからね。自然にドローが出るようなスウィングに戻せれば、コースで余り余計なことを考えずに楽に打てるからね。
なるほど~。スウィングの悪くなっていた部分をチェックして、しっかりといい状態に戻す。当たり前の行為ですが、こうした微妙なズレからトップ選手でも迷宮入りすることは多いですよね。
でもマキロイはそのやり方や考え方にも迷いがなく何やら楽しそうに練習していましたね。全英オープンでも好調だっただけに、マキロイの優勝も大いにありそうな予感がしますね~。期待してみてみましょう!
写真/姉﨑正