WGCブリヂストン招待も終わり、今シーズン最後のメジャー、「第100回全米プロゴルフ選手権」が開幕される。今大会を制するのは誰か、ツアー通算9勝の佐藤信人が予想!

井戸木鴻樹がシニアメジャータイトルを獲得したコースで開催

第100回全米プロゴルフ選手権です。今年はミズーリ州セントルイス近郊にあるベルリーブ・カントリークラブがその舞台です。

メジャー大会ではゲーリー・プレーヤーが勝った1965年の全米オープン、ニック・プライスが勝った1992年の全米プロが行われています。2001年にはWGCアメリカンエクスプレス選手権(現 メキシコ選手権)が開催される予定でしたが、その週の火曜日9月11日に起きた同時多発テロのため大会は中止になりました。

2004年には全米シニアオープンが開催され、ピーター・ジェイコブセンが勝利しています。2008年にはフェデックスカップのプレーオフ第3戦BMW選手権が行われ、カミロ・ビジェガスが勝利しました。

そして1番最近では2013年に全米プロシニア選手権が行われ、日本の井戸木鴻樹選手が初めて渡ったアメリカでシニアメジャー制覇という衝撃的な快挙を成し遂げました。

今回の注目選手としてまず挙げたいのがジョーダン・スピース。昨年の全英オープンを勝ってあと残りの全米プロを勝つと史上6人目のキャリアグランドスラマーになります。

今シーズンはとくにパッティングの不振にあえいでいて、先週のブリヂストン招待では上がり4ホールで6打落とすという最悪の終わり方で、順位も60位タイでほとんどプレーは中継に映ることなく終わりました。

画像: 全米プロを制し、史上6人目のキャリアグランドスラマーとなるか(写真/2018年の全英オープン 撮影/姉崎正)

全米プロを制し、史上6人目のキャリアグランドスラマーとなるか(写真/2018年の全英オープン 撮影/姉崎正)

ただ全英オープンではやはりメジャーでは強いというところを見せましたし、今週はPGAツアーのパワーランキングの20位にも入っておらず、これはかえって注目されないことでプレーしやすい側面もあります。スピースのメジャーでの変わり身に期待します。

トーマスはタイガー以来の快挙を達成できるか?

次にブリヂストン招待を勝って絶好調で臨むディフェンディングチャンピオンのジャスティン・トーマス。

全米プロは1958年からそれまでのマッチプレー方式からストロークプレーに変わりました。ストローク戦になって以降連覇を達成しているのはタイガー・ウッズだけです。

今ではフロリダ州の同じ町に住み、練習ラウンドを度々一緒に行うトーマスにとってタイガーしか成し遂げてないことをするというのは強烈なモチベーションになっているはずです。調子も流れも申し分なく現在の充実ぶりは注目されることがマイナスに働くとは考えられません。

画像: ブリヂストン招待優勝の勢いのまま全米プロ制覇なるか(写真/2018年の全米オープン 撮影/ 岡沢裕行)

ブリヂストン招待優勝の勢いのまま全米プロ制覇なるか(写真/2018年の全米オープン 撮影/ 岡沢裕行)

そして伏兵としてゲーリー・ウッドランド。2月のフェニックスオープンで5年ぶりの優勝を果たしましたが、勝った後は予選落ちが多く5月まではかなり苦戦しました。

6月に入ってようやくメモリアルで予選を久しぶりに通過してからは現在まで6試合連続で予選を通過しており、先週のブリヂストン招待では週末60台を重ねて17位タイに順位を上げて良い流れで今週を迎えます。

お隣りカンザス州の出身でPGAツアーの大会がないカンザスに住んでいるウッドランドにとってはミズーリ州は地元のような感覚かもしれません。密かに初メジャータイトルを狙っていることでしょう。

ライダーカップアメリカチームの上位8人が全米プロ終了時点で決定します。現在ポイントで8位にウェブ・シンプソン、9位にブライソン・デシャンボー、10位にフィル・ミケルソンが付け、ザンダー・シャウフェレ、マット・クーチャー、トニー・フィナウなどもこの争いのボーダーライン近くにいます。ライダーカップメンバーの争いにも注目しながら第100回全米プロゴルフ選手権を楽しみたいと思います。

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