黄金世代ばかりがクローズアップされているがその少し上、現在22〜23歳の95/96年生まれも逸材揃いなことにお気づきだろうか?
今季リゾートトラストレディスで優勝した岡山絵里は現在賞金ランク8位。フジサンケイレディスクラシックで優勝した永峰咲希も同ランク18位につけていおりツアーの中核を成している。
すでに昨年の北海道meijiカップで勝っている森田遥や、2年前の大東建託・いい部屋ネットで優勝経験のあるささきしょうこも96年生まれ。賞金ランクも森田が22位、ささきしょうこが41位とシード権内をキープしており2勝目を目指し日々奮闘している。
一方、期待されながらいまひとつブレイクできずにいるのが柏原明日架だ。今季はサイバーエージェント レディスで単独2位に入り優勝まであと一歩と迫った。賞金ランクも35位とそれなりに成績を挙げているが弱冠14歳にして日本女子アマ選手権で準優勝した彼女のポテンシャルはこんなものではないはず。
171センチの恵まれた体格を活かしたショットはドライビングディスタンス248.48ヤード(11位)と文句なし。平均パット数も全体の7位と上位だが、それでいて夏場に4試合連続予選落ちを喫するなど安定感に欠けるのは精神面の問題だろうか。黄金世代に主役を奪われたいま起死回生の一発逆転が待たれる選手のひとりだ。
心配なのはわずか2年前、7千万円以上を稼いで賞金ランク11位に入り若手でもっとも活躍を期待されていた堀琴音。昨年も賞金ランク21位に入り95/96年世代のトップを走っていた。ところが今季は予選落ちの山を築き出場23試合中決勝ラウンドに進んだのは2試合だけ。獲得賞金は100万円強で賞金ランク122位に低迷している。
16年には当時アマチュアだった畑岡が優勝した日本女子オープンでプロ最高の単独2位に入ったほかベスト10入り8回。17年もベスト10に9回入りながら“勝てそうで勝てない”フラストレーションに加え、オフから尾を引く手首の故障もあり自分のゴルフを見失った感がある。
「4日間プレーして多くの試合がたった1打差で勝敗が決まる。72ホールでわずか1ストロークを競うのだから優勝は神のみぞ知る世界。勝てなくても腐らず忍耐強く前を向くことで道は開ける」というのはビッグ3のひとりゲーリー・プレーヤー。柏原も堀も腐らず現状に耐え、大輪の花を咲かせてほしい。
撮影/岡沢裕行