見た目に反した飛び系アイアンi500
まず打ったのはi500。見た目は、スッキリとコンパクトなマッスルバックの形状だが、ヘッド内部は中空。見た目に反した飛び系アイアンとなっている。
「まず音が柔らかい。球をはじく感覚なんだけど「キンッ」っていう金属的な音ではなくで打感も心地いいですね。あと、標準シャフトの一つとして入っている、N.S.PROゼロス7との組み合わせが絶妙。ヘッドが球の強さを作ってシャフトで球に高さを出している感じ」(堀口)
7番アイアンにも関わらず200ヤード以上の飛距離を出した堀口プロ。見た目のギャップに惑わされたが、昔のブレードアイアンと比べて全然難しくなかったとのこと。これに、中村も同意する。
「7番アイアンのやさしさで200ヤード打てるなら、通常のセッティングの4番アイアンの代わりにi500の7番アイアンをいれてみたり、新しいセッティングを考えることができるね。7番、5番、6番……ということも、ありえるかもしれない」(中村)
見た目は超スッキリだが打つと最高レベルの飛び性能を持っている。常に新たなテクノロジーをクラブに注入するピンならではの愛アイアンと言えそうだ。
柔らかい打感と正確なコントロールを実現したi210
続いて打ったのはi210。衝撃吸収材のエラストマーCTPを前モデルである「i200」よりも増量し、インパクト時の振動を極限まで抑えているといるとのこと。こちらもまずは堀口プロに7番を試打してもらった。
「やはりCTPの増量の効果なんだろうけど、打感はかなり柔らかい。それでいて飛距離は180ヤードくらいで高さも十分に出ていたね。かなりコントロールしやすい印象でした」(堀口)
ヘッドがやさしい設計のため、シャフトの選択肢もかなりあると堀口。シャフトのバリエーションは多いので、スペックは試打を重ねて決めていくのがオススメとのこと。
「女子ツアーを取材していたら、比嘉真美子プロがちょうどテストしていたんです。打った瞬間に『これ、わたし好き。早速プロアマで使ってみる』とすぐに使用を決めていました」(中村)
プロがクラブを替えるのは簡単なことではないが、その要因となるのが違和感のなさ。i200ユーザーの比嘉にとって、i210は違和感なく、スムーズに移行できるクラブだったということだろう。i500が突然変異的な見た目と性能のギャップを持つクラブだとすれば、i200はピンのアイアンの系譜をそのまま引き継いだ最新モデルという印象だ。
まったくタイプの異なるこの2本のアイアン。動画では実際の試打の様子や、打球ごとの計測データを詳しく見ることができる。是非チェックしよう!
協力/PGST