黄金世代の中でもルーキーイヤー初優勝を手にしている新垣比菜。普段はハウスキャディや父親にバッグを担いでもらっていたが、4月の初優勝後、何度か清水重憲キャディとタッグを組んでいる。清水重憲キャディといえば、約6年にわたりイ・ボミと組み女子ツアー最多勝で“優勝請負人”とも言われている超ベテラン。そんな清水から、新垣が学んだことを聞いてきた。

一番勉強になったのはマネジメントの大切さ

4月に初優勝を挙げ、後半戦のリランキングはトップで出場権を獲得。9月28日時点での賞金も3300万円を超え、来年度の賞金シードも確かなものにしている新垣比菜。アース・モンダミンカップで清水キャディに初めて依頼してから、韓国女子ツアーのメジャー大会「ハンファクラシック」や自身初のホステス大会「マンシングウェアレディス」でもバッグを担いでもらった。

ルーキーに超ベテランのコンビで話題となったが、新垣本人は清水から何を学んだのか、聞いてみた。

画像: いい雰囲気でプレーできたと新垣比菜(撮影/大澤進二、マンシングウェアレディースにて)

いい雰囲気でプレーできたと新垣比菜(撮影/大澤進二、マンシングウェアレディースにて)

「私、実はコースガイド(ヤーデージブック)にメモをとるということは今まであまりやっていなかったんですよ。だけど、清水さんに毎ショット距離や番手などの情報を書き込むようにと言われて、それを今はどのコースでもやるようにしています」(新垣)

ヤーデージブックといえば、プロたちが使用するコースの攻略本のようなもの。エッジまでの距離とエッジからピンまでの距離、合計の距離と使用した番手を書いたりして使用する選手が多い。その時の風や雨など天候の条件などでも番手が変わるので、メモをとると経験が蓄積されていく。

このヤーデージブックを上手く活用し詳細にコースを分析することでマネジメントが身につき、シビアなショットが必要とされる場面でも臨機応変に対応ができるようになるという。

画像: 練習日のこの日も自分でヤーデージブックに細かく記入を忘れなかった

練習日のこの日も自分でヤーデージブックに細かく記入を忘れなかった

「清水さんのおかげでマネジメントをしっかりと考えるようになりました。プレーでも結果に残せるようになっていると感じます。ちゃんと攻めるところは攻める、守るところは守るということができるようになってきていると思います」(新垣)

本人が言う通り、清水にキャディを依頼したマンシングウェアレディースでは2位タイ、次の週のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでも8位タイとトップ10入りが続いている新垣。現在日本女子オープンが行われている千葉カントリークラブ野田コースも今大会のためにシビアに仕上がっているが、初日2日目とアンダーで回り16位タイの好位置につけている。この土日は台風の影響で雨天が予想されるが、こんなときこそマネジメント力が問われる。清水直伝のマネジメントでどこまで伸ばせるか。

見方を変えれば、今までほぼヤーデージブックに書き込みをしてこなかった新垣がマネジメントという武器を手に入れた今、今後の彼女の伸びしろは計り知れないとも言える。今大会も最終日まで目が離せない。

撮影/矢田部裕 取材大会/日本女子オープンゴルフ選手権

This article is a sponsored article by
''.