同じツアープロだからこそわかることがある
先週行われた日本女子オープンの練習日。練習場で見かけたのが竹内美雪にアプローチを指南するシン・ジエだった。会場の千葉カントリークラブ野田コースはラフが深く、ツアー会場の中でも難易度が高く設定されていた中で、竹内がシン・ジエから受けたアドバイスは一体なんだったのか？ 本人に聞いてみた。
逆目からのアプローチが苦手だという竹内美雪(右)の話をきくシン・ジエ(左)
「シン・ジエプロには私のほうから声をかけさせてもらいました。逆目のラフからのアプローチが苦手で上手く打てなくて。とくにこのコース(千葉カントリークラブ野田コース)は芝目が割としっかりとあったので、シン・ジエプロはどうやって打っているのかなって……」(竹内)
実際にシン・ジエ(右)が打って竹内美雪(左)にお手本を見せていた
自分の苦手な逆目のアプローチに関して、シン・ジエからアドバイスをもらっていたと告白。竹内は韓国でゴルフを習い韓国でも結果を出している「逆輸入プロ」なので韓国語も堪能。そんな竹内をシン・ジエも放っておけなかったようだ。具体的にはどんなアドバイスをもらったのだろうか。
「逆目のライで、フォローを出さない打ち方を教えて頂きました。あとはアドレスの時点で自分が今までやっていたのとは全然違いましたね。もっとボールの近くに立っていいんだよと。すごく勉強になりました。教えて頂いてアプローチがすごくイメージよくできたので、練習ラウンドでも実際に試してみようと思います」(竹内)
最後はふたりとも笑顔をのぞかせた
と最後は笑顔をのぞかせた。
この二人の姿から思い出されるのは、3年前の比嘉真美子のことだ。今では完全復活を遂げ、賞金女王を狙える位置につけている比嘉だが、当時は絶不調。そんな比嘉の一番辛い時期に練習場でつきっきりの“指導”をしていたのが、大山志保だ。
同じツアープロとして比嘉の気持ちを酌んだ上でのアドバイスを送っており、同じフィールドで戦う選手同士の絆を感じさせた。
2015年三菱電機樋口久子レディース練習日の練習場にて、大山志保(右)が比嘉真美子(左)にアドバイスを送っていた
選手同士の絆。それを見られるのも、ツアー会場ならではの醍醐味かもしれない。
撮影／矢田部裕 取材大会／日本女子オープンゴルフ選手権
