静岡県の東名カントリークラブは女子ツアー、スタンレーレディスの開催コース。大会自体は10月7日にささきしょうこの優勝で幕を閉じたが、その約2週間後にプレーのため訪れたコースには、その時の名残があちこちに残されていた。
たとえばこのティグラウンドの“謎の数字”(画像1参照)。とあるパー3ホールのティグラウンド。コースの距離看板には144ヤードと表記されているが、地面には黄色いペンキで128と書かれている。
この数字の正体は? 答えは、グリーンの「エッジまでの距離」だ。このホールを例にとれば、看板の位置からグリーンセンターまでが144ヤード、エッジまでが128ヤードということを表している。なぜ、距離表示の看板があるのにわざわざエッジまでの距離を地面に書くのか? プロゴルファーの中村修はこう解説する。
「プロの試合では、毎日ピンポジシートといって、その日どこにピンが切られたかをまとめた紙が配られます。その表記が、たとえばエッジから10ヤード、左から5ヤードといったように、エッジ基準の距離なんです。ですので、エッジまでの距離がわかれば、すぐにピンまでの距離もわかるということです」
そして、基本的にプロはキャリーで自分の番手を把握している。手前にバンカーなどハザードがある場合、エッジまでの距離がわかれば、その距離を打てばハザードがクリアできるということもわかる。ピンが手前ならギリギリに近い番手、奥目なら手前からランで寄せるといった計算も立てやすいというわけだ。
中村は、アマチュアゴルファーも「エッジまでの距離」を意識してゴルフをすることで、レベルアップの可能性があるという。
「たとえば、自分のキャリーを知るにはエッジまでの距離を知るのが最適です。エッジまで140と知った上で打ち、ナイスショットでショートしたならキャリーは140に満たないことがわかります。もちろん、ナイスオンした場合は、エッジとボールマークまでの距離を補足すれば、番手ごとの正確な距離がわかるというわけです」(中村)
キャディ付きのラウンドならばキャディさんに聞けばエッジまでの距離は教えてもらえるし、距離計測器を持っていれば(あるいは仲間内に持っている人がいれば)、ピンまでの距離を測るついでにエッジまでの距離を測っておくのがオススメ。
自分の番手ごとのキャリーがわかれば、風が吹くとどれくらい距離が変わるか、当たりが薄いとどれくらいキャリーが落ちるか、といったデータが脳内に自然に蓄積されてくる。それがわかれば、コース攻略の幅は自ずと広がっていく。それに、あれこれ考えながらのプレーは楽しいもの。ぜひ、エッジまでの距離でマネジメントするプロ気分プレーを試してもらいたい。