米女子ツアーのアジアシリーズ、スインギング・スカーツLPGA台湾選手権で20歳のネリー・コルダが念願のツアー初優勝を飾った。姉のジェシカ・コルダに、親友のミッシェル・ウィはフェースタイムで祝福。その勝利は、近年元気がなかった米国女子勢復活の起爆剤となる!?

姉はツアー5勝のジェシカ・コルダ。近年ではモリヤ&アリヤのジュタヌガーン姉妹に続く快挙達成に「本当にもう言葉になりません。ツアーで優勝することはゴルフを始めたときから人生を懸けた夢でした」と声を上ずらせたネリー 。

画像: ツアー初優勝を飾ったネリー・コルダ(写真/Getty Images)

ツアー初優勝を飾ったネリー・コルダ(写真/Getty Images)

「18番まできたら親しい友人がグリーンを取り囲んでいるのが見えて思わず涙で視界が曇りました」

今大会に出場していなかった姉・ジェシカはフロリダにおり、お祝いメッセージはフェースタイムといまどきの光景。

画像: 姉のジェシカ・コルダはフロリダから祝福メッセージ(写真は2017年の全米女子オープン)

姉のジェシカ・コルダはフロリダから祝福メッセージ(写真は2017年の全米女子オープン)

「姉はずっと私に寄り添ってくれました。2月にシンガポール(HSBC女子チャンピオンズ)で逆転負けしたときも落ち込む私を引き上げてくれた。自慢の姉です」

ネリーは2年前のデビュー当初から大きな注目を浴びてきた。父・ペルトさんは元テニスプレーヤーで1996年の全豪オープンチャンピオン。世界ランク最高位2位の強者だ。5歳年上のジェシカはご存知の通りアメリカを代表するゴルファーに成長し、母は元、弟は現役のテニスプレーヤー。
業界屈指のスポーツ一家出身である。

それゆえ大きなプレッシャーを感じた時期も。特に優勝まであと一歩と迫ったHSBC女子チャンピオンズで逆転負けを喫したときには「この世の終わり」というくらいに落ち込んだ。

だが負けた相手は親友ミッシェル・ウィ。「彼女が素晴らしいパットを決めていたから…(相手が勝って当然だった)」。

そのウィは最近手首の手術を受け来シーズンの復活向け現在リハビリに励んでいる最中。彼女もまたジェシカ同様フェースタイムで親友の初勝利を祝ったという。

「ミッシェルは私に“あなたのことを誇りに思う”っていいながら大泣きしてくれました。私より盛大に泣いてたくらい。彼女はやっぱり私の一番の親友です」

これで今シーズンのアメリカ勢の優勝は8人目(8回目)。2年前アメリカ勢がわずか2勝しかできなかったことを考えると隔世の感がある。目下最強の韓国勢の勝利数9回にあと1勝と迫りグローバル化が進むツアーで久々にアメリカ勢がもっとも多く優勝者を排出するシーズンになるかもしれない。

20歳のニューヒロインはここのところ元気のなかった米国勢のさらなる起爆剤になるか?!

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