シャフトがヒッコリー(木)でできたクラブを使って競技をする「ワールド ヒッコリー オープン」で日本から出場した3選手が団体戦で優勝という快挙を果たした。そもそもヒッコリーゴルフとはどんなものか? また、ワールドヒッコリーオープンとはどんな試合なのか? 関係者に取材した。

14か国122名の頂点に立った

そもそもヒッコリーゴルフとは、100年以上前のスペックで作られたクラブに糸巻きボール、さらには当時のファッションに身を包んで楽しむゴルフのこと。というと、骨董品のクラブでプレーするのかと思ってしまうが、実は今でも“新製品”がゴルフの聖地、セント・アンドリュースの街で作られており、日本にもその専門店がある。

まずは、軽井沢でヒッコリーゴルフの専門店「ザ ヒッコリー ゴルフショップ」を営むセント・アンドリュース出身のアレックス・ブルースさん曰く、

「ヒッコリーゴルフは、クラブの芯も小さくナイスショットするのが難しいので、みなミスショットします。それが楽しいし、ストレスにならないんです。ニッカボッカーズを履いてウェアも当時の雰囲気で楽しめます。参加した人たちとすぐに友達になれるのもヒッコリーゴルフの特徴ですよ」(アレックス)

とのこと。このアレックスさんのお店で、ワールドヒッコリーオープン団体戦優勝メンバーの一人、高澤邦彦さんはヒッコリーのクラブに一目惚れしたという。もともと、どれくらいの腕前のゴルファーだったのか、本人に聞いて見た。

「ゴルフ歴は26年、ハンディは8、ヒッコリーゴルフ歴は8か月です。軽井沢のショップでクラブを見かけ購入し、今年のエイプリルフールに『全英ヒッコリーオープンに出場することになった』と冗談でフェイスブックに投稿したのですが、本当にスコットランドでワールド ヒッコリー オープンが開催されていることを後から知り、しかも自分も参加できることを知って申し込みをしました。冗談が本当になった感じです」(高澤)

ヒッコリーゴルフ歴“8カ月”で世界一になってしまったというのだから驚きだ。

画像: 「ワールドヒッコリーオープン選手権」の団体戦で優勝した日本チーム。左から高澤邦彦さん、若松吉己さん、福本勝幸さん

「ワールドヒッコリーオープン選手権」の団体戦で優勝した日本チーム。左から高澤邦彦さん、若松吉己さん、福本勝幸さん

この高澤さん、今年4月にはなんと「日本オープン」にも出場を果たしている。とはいえ、もちろんヒッコリーゴルフの日本オープンだ。その会場は日本最古のゴルフ場として知られる神戸ゴルフ倶楽部だ。それから約半年、10月16日に開催された世界大会に出場するところにまで話が進んでしまうんだから面白い。

世界大会の開催地はスコットランド。14カ国から122名が参加した試合で“日本代表”として戦った高澤さんら日本チームは、見事栄冠を手にすることになる。この快挙を公式サイトも「日本から来た我々のゲストの勝利に祝福を!」と讃えている。日本チームの優勝に、現地も大盛り上がりだったとか。

「モダンゴルフでは絶対に参加できない日本オープンですが、ヒッコリーに持ち替えれば自分も参加できる。更に、夢に見たスコットランドで開催される世界大会(気分は全英オープン)にだって参加できてしまう。しかもそこで優勝してしまったのだから夢のまた夢、最高の経験でしたね」(高澤)

それにしても、100年以上前のクラブに糸巻きボールではさぞかしゴルフが難しいだろうと思いきや、意外とそんなことはなく、飛距離にしても今のクラブと比べて20%ほど落ちる程度なのだという。

画像: ヒッコリーゴルフの本数は7~10本程度が一般的だという

ヒッコリーゴルフの本数は7~10本程度が一般的だという

最後に、高澤さんにヒッコリーゴルフの魅力を聞いた。

「自分がボビー・ジョーンズの時代に入り込んだような感覚で、スコアだけでなく雰囲気、空気感、すべてを楽しめるのがヒッコリーゴルフの魅力です。ヒッコリーゴルフは、プレーをしたことのない人にとって、今のゴルフクラブとはまったく違うものに感じると思います。けれど、実際にプレーするとモダンゴルフで積んだ経験や技術をそのまま活かすことができます。飛距離が落ちる、スイートエリアが小さいなど、不便なところもありますが、そこが逆に繊細で道具よりも技術で競うことのできるんです」

魅力あふれるヒッコリーゴルフの世界。あなたも覗いてみては?

キャロウェイ

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