ラウンド中、自分のものでないボールを誤って打ってしまう「誤球」。松山英樹がダンロップフェニックスの初日に星野陸也のボールを打って2打罰を受けたが、プロゴルファー・中村修は「誤球は誰もが犯すミス」だという。アマチュアゴルファーのために、誤球を防ぐ方法をレクチャー!

「松山英樹プロは人生初の誤球だったそうですが、誤球はプロでも一度は経験しているという人が多いのではないでしょうか。もちろん私も、と胸を張ることではありませんが、経験者です」と語るプロゴルファー・中村。

松山のケースでは、同伴の星野陸也が同じスリクソンのボール契約だったこと、同じようにパッティングの際に参考にする黒い線を引いていたことがミスを生んだようだ。“うっかり”のミスは誰にでも生じることだが、もちろんそれを防ぐ確率を高めることはできる。

画像: 画像1/ティオフ時に同伴者のボールを確認しよう

画像1/ティオフ時に同伴者のボールを確認しよう

競技ゴルフでは、スタート時に互いのボールを確認し合うが、これだけでも誤球の予防効果はある。このとき、たとえばタイトリストの「プロV1」のように、使用者の多いボールを使用している場合は、画像1のようにディンプル部分に赤や青などの色を入れておくと、識別しやすい。もちろん、オウンネームをするという手もある。

競技でもコンペでもない普通のゴルフでは、なかなかスタート前に互いのボールを確認するということはないが、それでもティオフ時に「ブリヂストンの3番を使います」等、一声同伴者にかけておくのも有効だ。これは、「誤球をされない」ことに効果がある。

これらは基本的な部分だが、それ以上に大切なのは「自分と同伴者のボールの行方をよく見ること」だと中村は語る。

「誤球は基本的に他人を巻き込むので、するのもされるのも嫌なミス。それを防ぐためには、しっかりと自分のボールだけでなく、同伴者のボールの行方も見ておくことが大切です。松山プロがそれを怠ったわけではなく、『自分のほうが飛んでないだろう』という予断があったと言いますが、一般の方の場合は、まず全員のボールがどの方向にどれくらいのスピードで飛んだかをしっかりと把握する習慣をつけることが大切です」(中村)

中村曰く、そのように同伴者のボールの行方まで気を配ることは、コースの状況を隅から隅まで把握することにつながり、それがホール内を俯瞰する広い視野を得ることにつながって、コースマネジメント力のアップまで期待できるという。

「上手い人ほど、『あのホール、君はティショットを左のラフに入れて、そこから上手く乗せたよね』ということをサラリと言えるものですが、それは同伴者のプレーをよく見ているからこそ言えること。それが、結果的に誤球を防ぐということにもつながると思いますよ」

ちなみに、誤球をしてしまった場合はストロークプレーの場合2打罰。誤球に気がつかないまま(正しいボールをプレーしないまま)ホールアウトして次のホールのティショットを打つと、競技失格となってしまう。同伴者のボールを打つ以外にも、遺棄されたボールを打ってしまうケース、OBにあるボールや、初めの球が5分以内に見つかったのにすでにプレーした暫定球を続けて打ってしまった場合も、誤球となる。くれぐれも、ご注意を。

This article is a sponsored article by
''.