OBは仕方ない。しかし連続OBだけは防ぎたい
ティショット、ドライバーで思い切り叩いた球は大きくスライスして右のOBへ。打ち直しは3打目となり、その瞬間そのホールのダブルボギー以上のスコアがほぼ確定します。スコア99を出すために必要なのは、9つのボギーと9つのダブルボギー。トリプルボギー以上になる確率の高いOBは、なんとかして防ぎたいミスのひとつです。
そうはいっても、OBを防ぐのはなかなか簡単なことではありません。一番有効なのは、右OBが気になるときは、思い切ってユーティリティくらいまで番手を下げ(かつ右へのミスが出ないものを選び)、安心感を持ってティショットに臨むこと。ですが、コースで冷静にクラブ選択をマネジメントするのが決して簡単でないのも事実です。
クラブを短く持つ、ティアップを低くする、ハーフショットくらいの感覚で打つ、フェースをかぶせて打つなど、右OBを防ぐ処方箋はありますが、それでも出るときは出るのがOBです。むしろ、100切りを狙う上ではハーフに1つくらいは出るものとしておいたほうが計算が立てやすいと言えます。つまり、ポイントはOBが出たあとの暫定球になります。
もし仮に暫定球もOBとなった場合、パー4でいえばそのホールのダブルパー以上のスコアが確定します。ペナルティに加え精神的にかなり動揺するので、二桁のスコアも視野に入ります。仮にそのホールで10を打ってしまえば、残りの17ホールを89以下(1ホール平均5.23打)のスコアでプレーしなければならず、100切りは高確率で次回以降に持ち越しとなります。まして3連続OBは絶対に避ける必要があります。
では、一発目のOBが出たあと、連続OBを防ぐためにゴルファーができることはなんでしょうか。
プロならば、たとえOBを打つことがあったとしても、その瞬間に原因を分析し、修正することが可能でしょう。しかし、100を切りたいレベルのゴルファーにとって、そのような冷静なショット分析は難しい。それでもできることがひとつだけあります。それは、「1球目と違うことをする」こと。
たとえば、1球目が、「右サイドにティアップし、フェアウェイセンターを狙ってドライバーで打った」ならば、「ティアップを左サイドにする」「フェアウェイセンターを狙わない(狙いを変える)」「ドライバーで打たない(番手を下げる)」などの“違うこと”をすることが可能です。どうせなら、なるべくガラッとイメージを変えたほうがいいでしょう。
なぜか。理由は簡単、1球目がOBになったからです。原因は定かではありませんが、狙い方、ティアップの位置、番手選び等々のどれか、あるいはすべてが間違っていた結果、OBが発生している。ならば、違うことをする必要があるのは当然です。鍵穴に鍵を差し込んで、開かなかったら別の鍵を差し込む。それと同じことです。スウィングでどうにか解決しようとするのは、いわば鍵穴に合わせて合鍵を作ろうとするようなもの。時間も手間もかかるので、その場でやるのは不可能です。
ティアップの位置を変え、ターゲットを変更するだけで、コースはガラッと違うように見えたりします。「なんだ、初めからこうしておけば良かったんだ」という経験が積み重なったとき、OBはともかくとして“連続OB”は高い確率で防げるようになるのではないでしょうか。
<『100切りマネジメント研究所』より>