ウェッジはハイバウンスがやさしい、は本当か
こんにちは。ギアオタク店長の小倉です。最近雑誌やネットで「ウェッジはハイバウンスがやさしい」なんてことがよく言われています。たしかにハイバウンスのウェッジは大きなミスを軽減しやすいとは言えますが、万人が使って良い結果が得られる確率が高いというわけではありません。今日はそんなバウンスの効果効能をお話していきたいと思います。
バウンスとはクラブのシャフトを地面と垂直にした時に、ヘッドのリーディングエッジとソール面が作る角度のことを指し、角度が大きいほどソールの張り出しが大きいということになります。12度以上バウンス角がついているモデルをハイバウンス、8度以下だとローバウンスと区分けされ、ハイバウンスがミスに強くアマチュア向け、ローバウンスが、テクニックを使いやすい上級者向けというのが一般的です。
そもそもバウンスの役目は、ヘッドが地面に刺さるのを防ぐことにあります。硬い地面などでハイバウンスのウェッジを構え、リーディングエッジが浮いた状態を見てトップしそうという方がおりますが、それは誤ったイメージです。むしろバウンスがなければダフりばかりになってしまうでしょう。そんな誤ったイメージを持ってしまう原因は、コース上でのボールのライが関係しています。
ボールのライがフェアウェイの場合、多くの方が練習場のマットのようなすぐ下が硬い地面だと思っている事が多いですが実際は違います。地面は硬いのですが、そこから生えている芝がボールを支えることで少し浮いた状態になり、硬い地面とボールの間には少し隙間があります。
バウンスがあると、クラブの刃(リーディングエッジ)が地面に深く刺さる前にソールが接地し、滑ってくれるのでダフりのミスを軽減してくれます。これがハイバウンスはやさしいと言われる所以です。
バンカーでも同様で、バウンスが少ないとヘッドが深く刺さってしまい、ヘッドのヌケが悪くなってしまうため、ボールが上がらなかったり飛ばなかったりするのです。
バウンスが邪魔になるケースもある
反対にバウンスが大きいと邪魔になるケースもあります。それは、ボールが沈んでいたりベアグラウンドのようなボールの下に隙間がない場合です。ボールが沈んでいる状態でボールを浮かすには、直接ボールにヘッドを当てるか、手前の芝ごと打っていくしかありません。そういった時にバウンスが大きいと抵抗が大きくなるため、コントロールが利きづらくなります。
ベアグラウンドなども同様でクリーンにボールを打つ必要がありますが、バウンスが大きいと先にソールが接地してしまうため、ボールコントロールが難しくなります。まぁ、こういった状況は、いくらバウンスが小さくてもよほどテクニックがないと良い結果は得られないですけどね……。
冒頭にハイバウンスは万人に良い結果をもたらすウェッジではないと書きましたが、ハイバウンスで良い結果を得られにくいゴルファーとは、テクニックを色々と使いたい方々のことです。
バウンスを効果的に使ったテクニックもありますが、様々なライで色々な打ち方をするのに適しているのはバウンスが小さい方。しかしそのぶんミスの補正力も下がってしまうので、いくらテクニックを使いたいからと言っていたずらにローバウンスのウェッジを使うのは、危険を伴います。
初心者から中級者ぐらいまでで安定した結果を得たいならハイバウンスのウェッジを選び、できるだけオートマチックな打ち方をするのが得策です。ある程度安定して打てるようになってからテクニックを学びたいならローバウンスのウェッジに挑戦するのもありですね。
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