ここ5年の初優勝者は平均何人?
星野陸也(22歳)
稲森佑貴(24歳)
出水田大二郎(25歳)
秋吉翔太(28歳)
タンヤゴーン・クロンパ(28歳)
重永亜斗夢(30歳)
木下裕太(32歳)
額賀辰徳(34歳)
市原弘大(36歳)
アンジェロ・キュー(39歳)
“日本男子ツアーの選手”以外では、セルヒオ・ガルシア、ポール・ピーターソン、ラヒル・ガンジーが日本初優勝を挙げているが、(のちにガンジーは日本ツアーに定着するが)基本的にはスポット参戦。上に挙げた10名がシード権保持者や予選会上位通過者といった意味での「男子ツアーの初優勝者」という区分になるだろう。
10名の初優勝者、それは果たして多いのか少ないのか、過去5年分のデータをチェックしてみた。
2013年 塚田好宣 松山英樹(プロ初優勝) 小平智 S・J・パク 川村昌弘(5名)
2014年 ジャン・ドンキュ 竹谷佳孝 岩田寛 S・H・キム I・H・ホ デビッド・オー(6名)
2015年 マイケル・ヘンドリー アダム・ブランド 片岡大育 リャン・ウェンチョン(4名)
2016年 ソン・ヨンハン チョ・ビョンミン 塚田陽亮 パク・ジュンウォン 時松隆光 パク・サンヒョン(6名)
2017年 今平周吾 チャン・キム 小鯛竜也 スンス・ハン(4名)
というわけで、見事に平均「5名」という結果となった。今年の10名は、例年に比べ倍増していることがわかる。なぜか。プロゴルファー・中村修は、「まず、前年の優勝者の“不在”が大きいのではないでしょうか」という。
「2017年に4勝を挙げ賞金王となった宮里優作、3勝を挙げたチャン・キム、2勝を挙げた小平智選手が、宮里選手は欧州ツアー中心に9試合、チャン・キム選手は怪我のため出場なし、小平選手はPGAツアーで勝利を挙げたことで米国中心に5試合と、試合数を大きく減らしています。そのことの影響はあったのではないでしょうか」
昨年最終盤まで賞金王を争った3人が、それぞれの理由で国内ツアーの出場が少ない、またはなかった。そのことが、初優勝者の台頭の背景となったのではというわけだ。また、初優勝を挙げた秋吉翔太、市原弘大はそれぞれ2勝を挙げ、複数優勝者はその二人のみというのも珍しい。
「トップ選手が3勝、4勝と勝利を挙げ、それを周囲が追いかけるというのが“王道”の展開ですが、今年は初優勝者が次から次へと出現し、『次は一体誰が勝つんだ?』という興味が湧いてくるちょっと珍しいシーズンでした。今年初優勝した選手の中から来年は3勝、4勝とツアーを力強く引っ張る選手が出てきてもらいたいですね」(中村)
果たして残り一戦、そして来シーズンはどうなるか……?