テーラーメイドが公開したわずか30秒の動画。そのイメージは、まるでスポーツカーのPR動画だ。スタートシグナルが響き、タイヤの摩擦音、モーターの回転するサウンドといった、モータースポーツを思わせるイメージが連続する。
そして、回転するモーターのような物体がドライバーのフェース面に装着されるシーンで、動画は唐突に終わりを迎える(画像1)。フェース面にウェートが搭載されているようだが……これは一体なんなんだ?
もちろん公式発表前なのでその正体はわからない。わからないけれども予想することはできる、ということで、ギアに詳しいゴルフライター・児山和弘に話を聞いた。
「フェース面についているところを見るとウェートに見えますが、もしウェートだとするとフェース下部に重量があれば、その分だけ重心が低く・浅く(フェース面寄りに)なります。ただ、フェース面はそもそも最初からヘッドの中でも重い箇所なので、いかなるメリットがあるかは未知数ですね」(児山)
テーラーメイドといえば、Mシリーズに搭載した曲がりを抑える「ツイストフェース」が2018年の大きな話題となったが、このウェートによって、それをパワーアップさせた可能性もあるという。
また、動画に付された「エブリバディ・ゲッツ・ファスター」という、訳せば「皆にスピードを」といったところのキャッチコピーから予想されるのはボール初速のアップ。フェース面上のふたつのウェートにより、フェース面のたわみが増して初速が上がるといった効果がある……かもしれない。
さらに画像2をよく見ると、フェースセンターと思しき部分に小さな穴、あるいは突起物、あるいはそれ以外の何かのようなものが見えるが……これにもなにか“効果”があるのかさすがにないのか、まったく謎だ。
また、フェース面上のウェートと思しき物体は赤色。動画のイメージカラーも明らかに赤を基調としており、最後のフェース面のアップの箇所も、フェース周縁部は赤色の写り込みが見て取れる。このクラブは赤がイメージカラーなのかもしれない。
テーラーメイドで赤といえば「バーナー」シリーズがあるが、モータースポーツのイメージは従来「M」シリーズが採用してきた。本命はMシリーズだが、大穴でバーナーの可能性もないとは言い切れないかも。
この気になるドライバーに関しては、引き続き情報を収集していく予定だ。