50グラム台のXシャフト、これが飛ぶ!
50グラム台と軽量であることでヘッドスピードを上げ、Xと締まったフレックスであることで、頼りなさを解消し、適度なしなりを感じながらしっかり振り切って飛ばすことができる。それが、全重量帯を試打して見つけた“最強スペック”ジ・アッタス5Xの特徴だ。粘って、走る。その個性は唯一無二と言っていい。
それと組み合わせたヘッド、イオンスポーツのGIGA HS797は、一言でいえば“異様に打感のいいヘッド”だ。シャキッとしながら柔らかい、その打感はまずもって体験してみる価値がある。性能的には見た目は小ぶりなのに直進性が高いのが最大の特徴。左へのミスが多いゴルファー、あるいは球が左右にバラつくゴルファーにとっては、この上なく安心して叩いていけるヘッドだ。
というわけで、今回もかなりの自信作。それを、東京・新小岩にあるゴルフスタジオ「パフォーマンスゴルフスタジオ」のノリーこと堀口宣篤プロに打ってもらった。
「すごくスッキリした顔ですね。打ってみると、フェース面に吸い付くような、非常に気持ちいい打感が手に残ります。これは気持ちいい! 弾道としては、中弾道でスピンの少ないライナーボールで、飛距離性能は高いですね」
と堀口。ヘッドスピード45m/s弱と軽めのスウィングながら、打ち出し角13.5度、スピン量2099rpmの低スピン弾道で、キャリー253ヤード、トータル飛距離は280ヤードを稼いだ。
「シャフトは非常にスムーズに下りてきてくれます。Xシャフトということで硬さを感じるかと思いきや、まったくそんなことはありません。シャフトのしなりと打感の柔らかさで、とにかく打っていて気持ちいい!」(堀口)
1球目打ってヘッドの性能を感じた堀口は、2球目はほんのわずかにつかまえにいった結果、ヘッドスピードはほとんど同じで飛距離は285ヤードまで伸びた。多くのゴルファーを悩ませる左への引っかけ、いわゆる“チーピン”が出ないことで、気持ち良く振っていけるのだ。
そして、さらなる驚きは4球目、この気持ち良さに気を良くした堀口が、わずかに“振った”ときに訪れた。その飛距離は295ヤード! 1598rpmと極めて低スピンでありながら、打ち出し角は13.2度としっかり確保され、センターバックスクリーンへのホームランのような打球で、300ヤード級の飛距離を叩き出した。ヘッドスピードは47.2m/sと驚くような数字ではないから、いかに効率良く飛ばせているかがわかる。
そう、Xシャフトだからといってハードヒッター限定ということはまるでないのがジ・アッタス5X、そしてGIGA HS797の懐の広いところ。
実際、クラブをプロデュースした中村修が、ヘッドスピードをアマチュアゴルファーの平均的ヘッドスピード帯である41.7m/sに落として振っても、総飛距離257ヤードと極めて高いパフォーマンスを発揮した。
「インパクトに向けて加速するとき、グッとシャフトがしなり戻って飛距離を伸ばしてくれる。だから、ヘッドスピードが40ちょっとでも250ヤードが狙えるんです。ヘッドスピード40〜45m/sが“ど真ん中”となるスペックに仕上がっています」(中村)
注意点として、ヘッドスピードが40m/sに満たないスライサーにこのスペックは合わないかもしれない。ただし、つかまりが悪いわけではないので、ヘッドスピードがある程度あるフェードヒッターには逆に非常にオススメだ。「逆球」が出ないことで、安心してコースを攻めていけるクラブとなっている。
一番勧めたいのは、ヘッドスピードが40〜45m/sで、ティショットが左右にバラつくという人、そしてチーピン持ちにも自信を持って勧められる。「飛ばせるX」、ぜひお試しあれ。