本間ゴルフとクラブ契約を交わしたことで話題の世界ランク1位、ジャスティン・ローズ。開催中の「ファーマーズインシュランスオープン」でも初日9アンダー2位タイと絶好調だが、彼が使うパターグリップがちょっと変わっている。その正体に、ゴルフスウィングコンサルタントの吉田洋一郎が迫る。
「平らグリップ」がPGAツアーで人気
現在開催中の世界最大のゴルフ用品ショー、PGAショーを取材中の吉田洋一郎。彼が注目したのが、ローズも使うパターグリップ、フラットキャットだ。一言でいえば「平らなグリップ」だ。
「ローズのパッティングは右手の指でグリップを挟むクローグリップが特徴ですが、実際にこのフラットキャットを持つと、指で挟むのがやりやすいですね。『ファーマーズ』で初日10アンダーと爆発したジョン・ラームもクローグリップで、こちらはスーパーストロークのやや平らなグリップを採用。クローグリップにはこのような平べったいグリップが合うようです」(吉田)
よくある円形ではなく、長方形型であることで、指で“挟む”のがやりやすい。なおかつ、吉田いわく、グリップの平らな面がターゲットラインと平行に構えられることで、クラブを真っすぐ引くイメージが出しやすいのもメリットだという。
ちょっと脇道に逸れるが、そもそもなんでローズはクローグリップなのだろうか。
「先日ローズの使用クラブを取材しましたが、グリップの右手部分の下巻きテープを厚くして、かなりの“寸胴グリップ”にしていました。こうすると右手が使いにくくなりますが、クローグリップも右手が使いにくいグリップ。ショットにおいても、パットにおいても、器用な右手を封印したい。そんな意図があるのではないでしょうか」(吉田)
右手を使いたくないからクローグリップを採用し、クローグリップに合うからフラットキャットを採用したのかもしれない。パターで右手を使いすぎるタイプの人は、グリップ選びも含めたローズ式パッティングを試す価値があるかもしれない。