「10本契約」ながら“11本”のHONMAのクラブで戦った
間違いなく、快挙だ。
HONMAのクラブのメイド・イン・ジャパンのクオリティとジャスティン・ローズの世界NO.1のテクニック。この組み合わせ、2019年に大旋風を巻き起こしそうな気配だ。
数多くのプロが、クラブ契約変更後はなかなか結果が出ずに苦しむ。クラブが変われば、距離感も、球筋も、フィーリングも当然ながら変化する。それに馴染むためには、どんなトップ選手でも多少なりとも時間がかかるからだ。
ただし、ローズは違った。本間ゴルフと交わした契約は10本契約ながら、“契約以上”の11本をバッグに入れ、ドライバーはシャフトまでHONMA製という“HONMA愛”溢れるセッティングを武器に、21アンダーという見事なスコアで勝ってみせた。ローズの強さとともに、HONMAのクラブの性能の証明でもあり、なによりも両者の相性の良さが生んだ勝利と言えるだろう。
スタッツがまたすごい。まずドライバーの平均飛距離は309.9ヤードと、300ヤードを余裕でクリア。
その飛距離を生み出したのが、HONMAの最新ドライバー、TW747だ。455と460、ふたつのヘッドサイズからローズが選んだのは460のフルサイズ。ほとんどのトップ選手がシャフトメーカーのカスタムシャフトを採用する中、ローズはHONMAの「VIZARD FD7 XX」をチョイス。
直進性の極めて高いヘッドに“走り系”シャフトの組み合わせは、「ボールスピードが1.3〜2.6m/sほどアップしているんだ」というローズの言葉の通り、昨シーズンの平均(303.5ヤード)から5ヤード強アップしている。ものすごい飛ばし屋というわけではないローズにとって、このプラス5ヤードは鬼に金棒となる可能性がある。
しかも、飛ぶだけでなくフェアウェイキープ率は62.50%と高い。ローズ自身が「とてもエキサイティング」と語るTW747 460の威力は、優勝を手繰り寄せる大きな原動力となっている。
飛んで、フェアウェイキープ率も高い。となればパーオン率77.78%という驚異的な高さも驚くには値しない。ショットが“キレキレ”だったことは数字からも一目瞭然だが、そのショットを支えたのが4番から9番までをバッグに入れる「TW747 ローズプロト」だ。
ローズのためにHONMAが誇る酒田工場のクラフトマンがイチから削ったこのブレードアイアンを、ローズはまるで体の一部のように操り、4日間グリーンをヒットし続けた。このアイアンを評して口にした「まるでサムライソード」というローズの言葉は、社交辞令ではないのだ。
2番アイアン(TW-U フォージド)、3本のウェッジも含めた11本に込められたHONMAのクラフトマンシップとローズの技術は、いきなりのマッチングの良さを示したと言える。ローズ自身、フェアウェイウッド、ボール、パターに至るまで、契約の縛りを超えてHONMAのクラブを使用する意欲を見せている(しかもどうやら本気だ)のは、それだけの信頼感を短期間で得た証拠と言えるだろう。
HONMAのクラブのメイド・イン・ジャパンのクオリティとジャスティン・ローズの世界NO.1のテクニック。この組み合わせ、2019年に大旋風を巻き起こしそうな気配だ。