米国ニューヨークを拠点にレッスン活動を行うティーチングプロ・宮崎太輝が、ヒルトップ横浜クラブでインストラクター向けのセミナーを開催した。その中からギア好きゴルファーなら興味を持たずにはいられない「シャフトフィッティング」に関する部分をご紹介しよう。

「スウィング中のシャフトへの負荷」が可視化されてわかったこと

シャフトフィッティングというと、複数のシャフトを打ち比べ、もっとも結果の良かったものを採用する、というイメージがあるが、宮崎太輝はスウィングのタイプによってシャフト選びが大きく変わることが、最先端の機器によってわかってきたという。

その基本は、「テークバックからトップでの切り返しの際に一気に負荷をかけるタイプとインパクトに向けて負荷がかかるタイプで、合うシャフトの種類は大きく変わります」(宮崎)というもの。機器について説明する前に、簡単にこの分類を紹介しよう。

宮崎によれば、スウィングのどのタイミングでシャフトに負荷をかけるかがポイントで、それ次第で、どの部分の剛性が高いシャフトが合うかが決まってくるという。

画像: 松山英樹のように、切り返し以降インパクトにかけて徐々に負荷をかけるタイプには手元剛性が高すぎないシャフトが合うのだという

松山英樹のように、切り返し以降インパクトにかけて徐々に負荷をかけるタイプには手元剛性が高すぎないシャフトが合うのだという

たとえば、切り返しからインパクトにかけて、徐々にシャフトに負荷をかけるタイプ。松山英樹に代表されるこのタイプは、手元の剛性が高すぎない(硬すぎない)シャフトを使うことで、インパクトに向けて加速し続けるように、気持ちよく振れる。結果、飛距離も伸びるようになるという。

松山の愛用するグラファイトデザインの「ツアーAD DI」シャフトは中調子で、シャフト全体のしなりを重視しつつ、先端の剛性を高めたモデル。松山がヘッドは変えてもシャフトは変えないのは、それだけスウィングとシャフトがマッチしている証明だろう。

逆に、切り返しで一気にシャフトに負荷をかけるタイプのゴルファーの場合、手元の剛性が低い(軟らかい)と、そこでシャフトに強くしなりが入ってしまい、インパクト前にしなり戻りが起きてしまうことで、ダフリやトップというミスショットにつながったり、十分な飛距離が出せなくなってしまうという。

画像: スウィング中のどのタイミングでシャフトに負荷をかけるかがポイントだという

スウィング中のどのタイミングでシャフトに負荷をかけるかがポイントだという

このタイプに合うのは、切り返しでしなり過ぎを防ぐことでインパクトに向けてスピードをゆるめることなく加速できるようになる手元の剛性感が強いシャフト。松山と同じグラファイトデザインのシャフトを例にあがるならば、「ツアーAD VR」などが候補となる。

さて、冒頭に話を戻せば、これは宮崎の経験論だけでなく、最新のスウィング解析からわかってきたことだという。宮崎は言う。

「3Dモーションキャプチャーのギアーズや、スウィング中にシャフトにかかる負荷を計測できる機器『シャフトマックス』を使うと、その人のスウィング中の負荷を計測できるんです。スウィング中のシャフトに対する負荷が、時間の経過にともなう波形となって表されたグラフを見ると、どんなタイプのスウィングなのか一目瞭然になります。その結果によって、シャフトの手元、中間、先端部の剛性分布を合わせることで、気持ちよくスムーズに振り抜けるようになるんです」(宮崎)

画像: 縦軸がシャフトへの負荷、横軸が時間を表す「シャフトマックス」の画面。この波形のパターンから、合うシャフトが判断できるという

縦軸がシャフトへの負荷、横軸が時間を表す「シャフトマックス」の画面。この波形のパターンから、合うシャフトが判断できるという

シャフトマックスは残念ながらまだ日本未導入だが、トラックマンが弾道を、ギアーズが体の動きをデータで可視化したように、目に見えにくい「スウィング中のシャフトへの負荷」の可視化は、アメリカではすでに実現し、実用に入っている。

データの可視化は、ゴルフに限らず多くのスポーツに影響を与えている。フィッターの経験や、現場での“結果”頼りだったシャフトフィッティングの世界も、今後大きく変化していくかもしれない。

HONMA

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