チーピン病の原因は“卓球のイメージ”だった
キレッキレでトリッキーな動きがちょっとクセになる、みんなのゴルフダイジェスト動画『HARADAGOLFで上手くなる!』の原田修平プロ。いつもは札幌でゴルフスクールを主宰する原田プロが毎回、いろいろなテーマでアマチュアゴルファーの悩みや疑問を解消していくのですが、「原田プロのレッスンを受けてみたい!!」と私が担当スタッフにムリなお願いをして、動画の撮影現場にやってきました。
通常動画の撮影がすべて終了した後、特別レッスンがスタート。私はドローが持ち球で、ドライバーのティショットで肝心なときに出るチーピンや大きく左に曲がる低いフックボールに、ここ数年ずっと悩まされっぱなし。左のOBが浅かったりして、「絶対に左のミスはダメ!」と思えば思うほど、クラブが振り切れなくなって、余計に左にボールが飛んでいくという最悪のパターン……。プライベートのラウンドでは、そこまでヒドクないんですが、アマチュア競技などでは、左へのミスが途中で一発でも出たら、もう“試合終了”です。原田プロ、このチーピン癖をどうにかしてください!!
まずは、その原因を探るため、正面と飛球線後方から撮影したドライバーのスウィング動画を原田プロがチェック。そこでプロから指摘されたのが右腕の動き。ダウンスウィングで右の脇が開いて、腕を外に膨らませるような動きでボールをつかまえにいっているとのこと。動画を確認してみると、たしかにダウンからフォローで右脇がガバっと開いている。
実は私、中学生のとき、卓球部に3年間所属していたんです。そういえば、ゴルフを始めたばかりの頃、ゴルフも卓球と同じ面で球を打つスポーツだから、卓球のドライブを打つイメージで振れば、スライスしないんじゃないかと思った記憶があります。おそらく、最初から手先でフェースを返して(ほぼ被せるに近いですが……)、球をつかまえることを覚えてしまったため、その動きが体に染みついてしまっているんでしょうね。気持ちよく振れて、体の回転もしっかり使えているときはいいけど、プレッシャーがかかって体の回転が止まると、インパクトゾーンでフェースが急激にターンしてしまう、というワケですね。
ダウンで右脇が開く悪い動きを修正するために、プロが教えてくれたのは、右脇にタオルを挟んで、右手1本で軽くボールを打つ練習法。右脇が開くと挟んだタオルが下に落ちてしまうので、右脇を締めたままインパクトする感覚がつかめるとのこと。
また、アドレスでボールを左に置きすぎると、インパクトでフェースが被りやすくなるので、少しボールを中寄りに置き、手元がヘッドよりも先行した状態で、ヘッドを内側から入れていくイメージで打つのもポイントだという。実際にやってみると、最初はフェースが開いて当たる怖さがあるけど、徐々に慣れてくると、目標より少し右にボールが飛び出して、軽くドロー回転のかかった球が打てるようになってきました。右脇を締めたまま、右手のひらの向きを変えずにフィニッシュまで振り抜く。たしかに、このイメージならフェースが急激に被ることがないので、ボールが左に大きく曲がる怖さを感じません。
このドリルをしばらく続けた後、右脇にタオルを挟んだ感覚のまま、ドライバーのフルショットでボールを打ってみました。最初はボールが少し右にスッポ抜けてもOKと原田プロ。インパクトでは右脇に挟んだタオルを誰かに引っ張られても抜けないぐらい強く締め込む感覚で、右サイド全体でボールを押し込んでいくのがコツだという。
自分の感覚としては、ショートアイアンでライン出しのショットを打つときに近いイメージですね。右に真っすぐ抜ける球も出るけど、曲がり幅が抑えられたドローが少しずつ打てるようになってきました。しかも、インパクトからフォローでボールをグッと押し込んでいけるから、強い弾道で飛距離もしっかり出ます。
原田プロのレッスンを受けて、チーピンの原因が明確になったし、ドローの曲がり幅をコントロールする感覚も少しつかめました。この動画を撮影した後、数回ラウンドに行ったんですが、チーピンのミスは確実に減りました。久しぶりにドライバーが気持ちよく振れて、一発も左へのミスが出なかったラウンドもあるぐらい。原田プロ、本当にありがとうございました!!