背中側の筋肉が動く構え方を覚えよう
“飛距離300ヤード”はゴルファーにとって夢の大台。とはいえ、プロの試合で300ヤード超えのショットが当たり前のようになった今でも、ほとんどのアマチュアにとっては夢の飛距離だ。
プロドラコンツアーでも優勝経験のあるヘッドスピードトレーナー・弥永貴尚はアマチュアが300ヤードを目指そうと思ったら、まずは筋肉の使い方を見直してほしいという。
「スウィングの動きの主体になるのは背中側の筋肉。“後ろの筋肉”を使うことが、飛距離アップには必要。そのためには、まずアドレスから見直してもらいたいですね」(弥永)
背中側の筋肉でスウィングする……なんだか難しそうに聞こえるが、まずは「自然に背中側の筋肉を活用できるアドレス」を教えてもらおう。
「まずは手をまっすぐ上げてみてください。そこから手のひらを上に向けながら両腕が平行になるあたりまで下ろしてきます。そうすると胸が張り、左右の肩甲骨が寄っている感覚があると思います。コレが背中側の筋肉が使いやすい状態になっているんですね」(弥永)
ここからさらに両腕に一工夫を加えていく。
「この状態から両腕を前面に持ってきてグリップの形を作るのですが、このとき右腕は時計回り、左腕は反時計回りにねじりながら動かすのがポイントです。小指を上げるイメージで回すとわかりやすいです。これは『回外』という動きで、この動きによって二の腕がしっかり締まって背筋と連動し、背中を動かせば腕も勝手に動く状態になります」(弥永)
この順序で「後ろの筋肉で振る」準備ができたら、次は前傾姿勢に一工夫だ。
「前傾姿勢ですが、ポイントは“腰を曲げる“のではなく、“お尻を上げる”意識で構えること。そうすると後ろの筋肉が非常に使いやすい状態になるんです。少しかかと体重気味になりますが、慣れるまではかかとにガッツリ体重を乗せるくらいでいいです」(弥永)
この状態でクラブを持てば、後ろの筋肉を活かした飛ばしのアドレスが完成。ついでに、バックスウィングについても一言アドバイス。
「ねじるような意識は必要ありません。ねじらずにただ右を向くだけという感覚で振ってもらいたいですね。そのほうが、筋肉が太い状態で使うことができますから」(弥永)
おんぶした赤ん坊にボールを見せるようなイメージで、体をヒョイっと右に向けるイメージで振ると、意識がすべて背中側に向くのでオススメだそうだ。300ヤード目指して、まずはアドレスのバックスウィングのイメージだけでも“飛ばし仕様”にしてみては?
協力/ゴルフ生活