アダム・スコットがPGAツアー「ザ・ホンダクラシック」で使用したパターの形状があまりにも独特すぎると話題になっている。日本ではほぼまったくの無名といっていいこのパター、一体なんなの?

「とにかくアイデアが面白いパターなんです」

アダムが使用しているのは「ラブゴルフ(L.A.B GOLF)」という米国のメーカーの「ディレクテッドフォース パター2.1」というもの。見ての通り、ハート形の形状はかなり独特。アダムが使用したことで海外のゴルフメディアなどを中心に「一体なんだ!?」と小さな話題となった。

画像: ザ・ホンダクラシック練習日、ハート型パターを手に笑顔のアダム(撮影/姉崎正)

ザ・ホンダクラシック練習日、ハート型パターを手に笑顔のアダム(撮影/姉崎正)

このパターを世界最大のゴルフ用品の見本市「PGAマーチャンダイズショー」で見つけ、いち早く日本での販売を開始しているのが、東京・新小岩のゴルフスタジオ「PGST」。一体どんなパターなのか、インストラクターの堀口宜篤に聞いた。

「今年のPGAショーで目につき、会場にいた開発者のビル・プレッシーに話を聞いたところ、その性能に驚き、仕入れることにしました。カスタムフィッティングをしないと性能が発揮できないのですが、すごくオートマチックに真っすぐストロークできるんです。とにかくアイデアが面白いパターですよ」(堀口)

画像: アダムの使ったハート型パター、その正体はラブゴルフの「ディレクテッドフォース2.1」(写真提供/PGST)

アダムの使ったハート型パター、その正体はラブゴルフの「ディレクテッドフォース2.1」(写真提供/PGST)

一般的なパターの場合、たとえシャフトを台に水平に置いたときにフェース面が上を向くフェースバランスパターであっても、吊るした状態ではフェースが開閉しやすい。しかし、ディレクテッドフォースパターの場合、吊るした状態でフェースがターゲットに対してスクェアに向くように設計されている。そのため、自然とターゲットに対してスクェアにストロークできる、という。

画像: シャフトが差さっているのはパターの中心に近い部分。フェース後方はハート型になっているなど、かなり独特な形状だ(写真提供/PGST)

シャフトが差さっているのはパターの中心に近い部分。フェース後方はハート型になっているなど、かなり独特な形状だ(写真提供/PGST)

「ヘッド形状はハートマークみたいですが、これはオートマチックさの実現のためでもあり、空洞部分にボールをふたつ置くことができて、真っすぐテークバックできているかをチェックするためでもあります。また、グリップも少し斜めにズレた状態で付けられていて、これもフェースをスクェアに保つための機能のようです。今までにない感覚のパターですよね」(堀口)

画像: シャフトも斜めになっている(写真提供/PGST)

シャフトも斜めになっている(写真提供/PGST)

アダム・スコットといえばパターに悩み続けるプレーヤー。その彼が手に取ったということは、パットに課題を抱えるゴルファーにとっては有力な情報だ。

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