右に打ち出したボールが、確実に“戻ってくる”安心感がある
大西のバッグの中にズラリと並んだ「M6」のウッド群。なかでも大西がキークラブに挙げるのが、フェース面の反発性能を一度違反状態にまで高め、そこから適合内に戻すという新技術で話題のM6ドライバーだ。

ドローヒッターの大西は「M6」のつかまりの良さが気に入ったという
「もともと曲がるほうではないのですが、M6はさらに曲がらないし打感も柔らかいのに飛んでるんですよね。つかまりもいいことから、ウッド類は全部M6で揃えました。やっぱりつかまったほうが好きなので」(大西)
大西の持ち球は右に出てセンター付近に戻ってくるドローボール。テーラーメイドのツアー担当者は、大西の球筋とM6の相性の良さをこう語ってくれた。

表示ロフトは9度だが、スリーブを調整して1.5度ロフトを寝かせている
「(前モデルの)M4よりM6のほうがつかまるので、ドローヒッターの彼女には右に打ち出したボールが戻ってきてくれる安心感があるのだと思います」(テーラーメイドのツアー担当)

フェアウェイウッドもユーティリティもM6。5番ウッドと5UTのロフト間隔は7度と、大きく開いているのも特徴的だ
14本すべてがテーラーメイドのセッティングの大西。アイアン5本、単品ウェッジ3本という女子ツアーの平均的なセッティングを採用している。
「アイアンは昨年からP790を使っています。見え方の割にやさしくて気に入ってます」(大西)というP790アイアンは、ピッチングウェッジのロフトが45度とややストロング。そのため、単品ウェッジは48度からフローさせている。

飛び系アイアン+単品ウェッジ3本。これが女子プロの定番だ。そして刻印がド派手!
契約フリーのプロが増えている一方で、大西のように契約メーカーのクラブで揃えるというプロも増加しているように思える。前者には自由にクラブを選べるというメリットが、後者にはセットの統一感が出て、要望に合わせた細かい対応をしてもらえるというメリットがある。
そんなところをちょっと気にしてツアーを観戦してみるのも、また一興だ。

【大西葵の14本】
1W:テーラーメイドM6(9度、グラファイトデザインプロトタイプ)
3W:テーラーメイドM6 15度 シャフト グラファイトデザインPT5 フレックスS
5W:テーラーメイドM6 18度 シャフト グラファイトデザインPT5 フレックスS
5UT:テーラーメイドM6 レスキュー 25度 グラファイトデザイン HY75フレックスS
6UT:テーラーメイドM6 レスキュー 28度 グラファイトデザイン HY75 フレックスS
6~PW:テーラーメイドP790
48、52、58度:テーラーメイドミルドグラインド
PUTTER:テーラーメイド スパイダーARC
撮影/三木崇徳
プロゴルファーはどんなクラブを選ぶの?幡野夏生と井上透コーチが徹底解説!~これってどうしてる?#12~
youtu.be