マスターズが終わり、いよいよ明日からは国内での男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」が開幕される。昨シーズン、ツアー初優勝挙げたツアー屈指の飛ばし屋・額賀辰徳は開幕戦で活躍なるか。練習日の様子を現地からプロゴルファー・中村修がレポート!

スウィング改造に成功

国内開幕戦で注目するのは、昨年三井住友VISA太平洋マスターズでツアー初優勝を挙げた額賀辰徳選手です。優勝後にインタビューしたところ、フェースの開閉を抑えるようなスウィングをイメージしたところ、それがハマったのだと教えてくれました。

画像: 昨年の三井住友VISA太平洋マスターズで初優勝を遂げた額賀。その背景にはスウィング改造があった

昨年の三井住友VISA太平洋マスターズで初優勝を遂げた額賀。その背景にはスウィング改造があった

下半身のリードで切り返し、左に壁を作って腕とクラブを加速させ、フェースローテーションをしっかり使って球をつかまえて打つ。そんなごくオーソドックスなスウィングから、グリップを少しストロングに握り、フェースをシャット(閉じた状態)に上げ、体の回転でボールをつかまえるボディローテーションスウィングへの移行したのです。

スウィングをチェンジしていく理由はクラブやボールの進化への対応ということもあるでしょうし、体への負担を減らすという意味もあると思います。しかし、それまでクラブをリリースしてフェースをターンさせて打ってきたものをリリースしないようにしながら回転で打つには時間もかかります。

昨年の開幕戦では、今最も注目されるコーチの一人であるジョージ・ガンカスが提唱する「GGスウィングティップス」の実践者の一人であるデビッド・オーからアドバイスを受けている姿をたまたま見かけましたが、迷いながらもそれを続けてきてことが「VISA太平洋」で開花したのだと思います。

画像: 昨年の開幕戦では、デビッド・オー(写真左)にアドバイスを求めていた

昨年の開幕戦では、デビッド・オー(写真左)にアドバイスを求めていた

それまでの額賀選手はズバ抜けた飛距離が魅力の大型プレーヤーではあったもののショットが安定せずに体を痛めることもありました。しかし、スウィングの方向性が決まった状態で迎える今年の開幕戦を、昨年とは大きく違う状態で迎えています。

画像: ダウンで「ガニマタ」になる素振りを繰り返す額賀。GGスウィングティップスの特徴的な動きだ

ダウンで「ガニマタ」になる素振りを繰り返す額賀。GGスウィングティップスの特徴的な動きだ

写真を見ると、切り返しで左への体重移動は少なく右サイドに体重を残したままヒップターンをしています。GGスウィングティップスを教えるジョージ・ガンクスから直接現地で指導を受けた藤本敏雪コーチを帯同し、スウィングを確認しながら練習ラウンドを行っていました。

画像: トップから切り返しで左への体重移動が少ないスウィングに

トップから切り返しで左への体重移動が少ないスウィングに

練習ラウンドでは、飛距離は以前と変わらずに、球の散らばり方が少なくなって、確実に良い方向に進んでいるように見えました。

気が早いですが、このまま順調に結果を出し、自信をつけていけば、35歳とベテランの領域に足を踏み入れてはいますが、海外での活躍も期待できるプレーヤーだと思っています。

活躍するためにはコースとの相性も重要になってきますが、まずは開幕戦での活躍を期待したいと思います。

画像: 世界中で大流行「GG SWING TIPS」の総本山に潜入取材。自分史上最速のヘッドスピードは出たか? www.youtube.com

世界中で大流行「GG SWING TIPS」の総本山に潜入取材。自分史上最速のヘッドスピードは出たか?

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