19歳ながら台湾ツアーと中国ツアーで2年連続賞金女王
みんなのゴルフダイジェスト編集部(以下、編集部):日本ツアーはどうですか?
サランポ・ランクン(以下、ランクン):タフです。手強い選手が多くてとてもレベルが高いです。でも人々が素晴らしく大好きです。
編集部:コースはどうですか?
ランクン:狭いように感じます。そしてグリーンはとても速い。風も強く私の国タイとは随分違いますね。タイのグリーンは日本に比べると遅いです。すこし驚いたのですがタイと比べると寒い日も多く、冬用のジャケットやセーターがまだ手放せません。まだ来日して2カ月くらいなので慣れているところです。
編集部:食べ物はどうですか?
ランクン:本当になんでも美味しくて太ってしまっています(笑)。とんかつやカツ丼が好きですね。勝つって言うゲン担ぎがあることも知っています。
編集部:日本ツアーに来る前は?
ランクン:台湾ツアーと中国ツアーに出場していいて2年続けて賞金女王になりました。日本のQT(ツアー出場権をかけた予選会)はすごくレベルが高くて、なんとかそれをクリアしてレギュラーツアーに参戦できているのでよかったです。
編集部:今シーズンの目標は?
ランクン:できれば勝ちたいと思っていますが、優勝というよりはリランキングで後半も出られるようになり1年を通して日本ツアーで戦い、QTに戻らないようにしてJLPGAの会員になれることをゴールにしています。
編集部:米女子ツアーへ行くのが目標ですか?
ランクン:それは誰もが目指すことだと思います。でも私はまだ19歳で経験も少ない。もっといろんなコンディションで戦う経験が必要だと考えています。それもあって台湾からスタートし中国、日本へとやってきました。上手く行って米ツアーに参戦できたとしてもまた日本に帰ってきて参戦したいと思っています。それほど日本の人や風土が大好きになりました。
編集部:ゴルフは何歳から?
ランクン:私が聞いた話では2歳半からやっていたそうです。でも本格的に始めたのは9歳からです。コーチは父(スーラット・ランクン)です。父はハンディ18の一般的なアマチュアゴルファーです。私が父を負かしたらゴルフをやめるという話になり今ではもうゴルフはプレーしていません(笑)
編集部:スウィングが力強くて飛ばしますが?
ランクン:ラッキーなことにすごく飛ばす父の友人がいてその方に体の使い方を教わって飛ぶようになりました。そのことで自分のゴルフはドライバーで遠くまで飛ばして短いクラブでグリーンを狙うスタイルになりました。
編集部:ショートゲームは得意?
ショートゲームは得意ではないんです(笑)。でもそれは私にとって悪いことではないんです。取り組むべき課題があってパッティングのドリルもしていますしショートゲームの向上に取り組んでいます。
「極めてハイレベルなスウィングをしています」
こうインタビューに応じてくれたランクン。彼女を絶賛する森守洋は「バックスウィングで腰の位置がまったく動いていないのに、捻転がすごく深い。この動きをできる選手はあまりおらず、身体能力の高さを感じます、切り返しでは上半身と下半身が完全に分離している。ダウンスウィングでここまで胸が右を向いている選手はいません。ロリー・マキロイを思わせる、極めてハイレベルなスウィングをしています」と語る。
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