歩き方、しゃべり方など、人にはクセがある。そんなクセはもちろんゴルフにもあるのだが、グリップを見るだけでそのクセが分かると話すのは業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人だ。一体どういうことなのだろうか。

あなたのグリップ、どこがすり減ってますか?

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。大型連休はゴルフに行った方も多かったのではないでしょうか。弊店は全日営業していたのですが、おかげさまでたくさんの方にご来店いただきました。最も多かった依頼はグリップ交換。中にはシャフトが見えるほど摩耗したグリップをお持ちになったお客様もいらっしゃいました。

画像: グリップがすり減る箇所でスウィングの特徴まで読み取れる(撮影/有原裕晶)

グリップがすり減る箇所でスウィングの特徴まで読み取れる(撮影/有原裕晶)

突然ですが、みなさんの使用しているクラブのグリップはどこが一番すり減りやすいでしょうか。右手親指の当たり? それとも左手の親指? はたまた他のところですか? このすり減る場所によってその人のスウィングの特徴、クセが見て取れるんです。

グリップがすり減る場所で一番多いのが、右手親指が当たる部分です。握り方によって擦り減る場所が異なるのですが、右打ちの方でグリップの半円上部左側に親指の後が付く方はダウンブロー傾向が強く、アウトサイドイン軌道になっている方が多いです。半円上部右側に親指の後が付く方は、アッパーブロー傾向があり、インサイドアウト軌道の方が多いですね。

画像: 一番すり減りやすいのは右手親指が当たる部分。どこがすり減っているかでクラブ軌道の傾向までわかる(撮影/増田保雄)

一番すり減りやすいのは右手親指が当たる部分。どこがすり減っているかでクラブ軌道の傾向までわかる(撮影/増田保雄)

次によくすり減っている場所は、左手親指が当たる部分。特に親指を縮めて握るショートサムの方がすり減りやすいようです。ショートサムグリップは親指の力が入れやすい握り方なので、この部分のすり減りが早い方はちょっと強く握り過ぎているかもしれませんね。

画像: 二番目にすり減りやすいのは左手親指が当たる部分。強く握り過ぎていると摩耗も早い(撮影/増田保雄)

二番目にすり減りやすいのは左手親指が当たる部分。強く握り過ぎていると摩耗も早い(撮影/増田保雄)

その他、よく擦り減っている部分と言えば、グリップエンド近くの半円上部のあたり。ここが減る方は、グリップエンドを手の中に入れて握っている場合がほとんど。エンドを手の外に出して握るだけでここのすり減りは減らすことができます。

グリップの擦り減りは長く使えば必ず起きるものですが、よほど練習量が多くない限り、半年ぐらいは特定の場所がすり減ってくるといったことはありません。短期間ですり減ってくる場合は、強く握り過ぎている可能性が高いですね。握り方は手のサイズや指の長さで多少は個人差がありますので、必ずセオリー通りに握らなければならないとは思いません。

ただ強く握り過ぎることは、プラスに働くことはないと思います。グリップのすり減りが早いと感じる方は握る力具合を少しゆるめられるとスウィングにも良いですし、グリップの持ちも格段に良くなるはずですよ。

画像: 狙うアイアンは8番から?パーオン率どう上げる? www.youtube.com

狙うアイアンは8番から?パーオン率どう上げる?

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