山口すず夏は、来週開幕の全米女子オープンに、2015年に中学3年生で日本人史上最年少で本戦に出場を果たして以来の2度目の挑戦をする。前回は、日本地区予選で2位に入っての本戦出場であったが、今回は激戦のアメリカの予選会を突破しての出場権獲得だから、期待が持てる。
山口は、今年の1月17日プロ転向し、2月7日に女子高生プロとして米女子ツアーでプロデビューを果たした。同ツアーの出場権は、前年に行われた予選会を36位でクリアし、限定的出場権を得た。
ここまでの米女子ツアーの出場試合数は6試合で賞金ランクは111位。今後、出場できる試合が多くなれば、さらになるランクアップが期待できる。というのも、これまで日本人プレーヤーが米ツアーで苦しんできた、最もネックとなった「飛距離」で、彼女はアドバンテージをもっているからだ。現在のUSLPGAのドライビングディスタンス部門で21位でアベレージは272.750ヤード。
しかも、4月末の時点では276.969ヤードで9位にランクインをしているのである。さらに、誰もが手こずるアメリカツアーのグリーン上でも、現在、平均パット数2位という健闘ぶりを見せている。残る課題は「パーオン率が悪いので(148位、57.50 %)今後は、ティショット、セカンドショットの精度を高めて、バーディチャンスの回数を多くしたいと思います」。
米国LPGAのツアーメンバーとし臨む2度目の全米女子オープンは、「前回、アマチュアで出場した時は、飛距離もグリーン周りも課題があって予選落ちでした。今回はそういった課題を意識して練習をしてきたし、プロとして出るので、前回できなかった予選通過はもちろん、しっかり上位で優勝争いをしたいと思っています」と意気込みを語る。
来週開幕の全米女子オープンには、畑岡奈紗、比嘉真美子、成田美寿々、鈴木愛、上原彩子、横峯さくら、岡山絵里、天本遥香、吉田優利、上野菜々子、山口すず夏の11人の日本人プレーヤーが出場する。誰が上位に顔を出すか、そして優勝者は……。楽しみである。