史上最多13人の日本勢が出場しているメジャー第2戦・全米女子オープンで、比嘉真美子が単独トップの好スタートを切った。昨年のリコー全英オープンでも4位に入り海外メジャーに強いイメージのある彼女。婚約者が“スモウレスラー”ということもあり地元メディアは興味津々だ。

比嘉は6アンダー65でロケットスタート

世界最高峰のメジャーで初日とはいえノーボギーの6アンダー65は素晴らしい。

「ここ数週間、あまり調子が良くなかったので今日もまったく自分に期待していませんでした」という比嘉だが「フェアウェイが広くて気持ち良くプレーできました。コースは(自分に)合っていると思います」と好調なラウンドを振り返った。

鍵を握ったのがパッティング。「自分のスタイルにグリーンの早さがマッチしていた」と入れごろ外しごろのパットを次々沈めリーダーボードを駆け上がった。

画像: 全米女子オープン初日を6アンダーの単独トップと好スタートを切った比嘉真美子(写真は2019年のダイキンオーキッドレディス 撮影/姉崎正)

全米女子オープン初日を6アンダーの単独トップと好スタートを切った比嘉真美子(写真は2019年のダイキンオーキッドレディス 撮影/姉崎正)

この日はうまくいったが「グリーン自体は難しいのでこれからはアイアンショットが鍵になる
と思います」と冷静にタクティクスを口にする。

記者会見では婚約者・勢関のことを訊かれ「彼とは普通に毎日喋っています。今週も楽しんできて、
といわれています」。優勝賞金が史上最高の100万ドル=1億円超えの今大会に勝てば「2人でいろいろ使えるでしょ。なにか計画はある?」と突っ込まれると「いいえ」とさらりと交わしマイペースを貫いた。

大会前にはタイガー・ウッズの元コーチ、ハンク・ヘイニーがラジオ番組で「全米女子オープンで誰が優勝すると思うか?」と尋ねられ「韓国人の誰かが勝つんだろう。名前はわからないけど。リーだけでも5、6人いるからね」と発言。これにミッシェル・ウィやカリー・ウェブが「人種差別的」「女性蔑視」と猛反発。

一夜明けヘイニーは「不快な思いをさせてしまって申し訳ない。韓国人プレーヤーたちは努力によって現状をつくりあげてきた。女子の選手たちを尊敬しているし男女を問わず(コーチとして)最大限のサポートをしたいと思っている」と謝罪。擁護するつもりはないがそれだけ韓国勢が強いという主旨の発言だったのだろう。

毎度いわれるのが日本勢のメジャー勝利は77年全米女子プロゴルフ選手権で樋口久子が唯一。それゆえ優勝争いをするとすぐに「42年ぶりのメジャー制覇なるか?」とマスコミが騒ぐ傾向があるが、それは選手たちには酷。重圧にしかならないからだ。

勢関がいうように比嘉には「貴重な体験を楽しんで」と声をかけたい。

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