千葉県の成田GCを舞台に現在開催中の米シニアツアー「マスターカード・ジャパン選手権」。そこに、エンゼルス、マリナーズなどで投手として活躍した元メジャーリーガーの長谷川滋利が出場している。今後日本でプロテストに挑戦するという長谷川のゴルフ力に、プロゴルファー・中村修が迫った。

飛距離290ヤード! プロテストにも挑戦する

「マスターカード・ジャパン選手権」のプロアマトーナメント開催日、長谷川滋利選手に話しを聞きました。

なんでも、ゴルフは現役時代からプレーしていて、エンゼルスの頃はチームでも上手いと知られていたことから、球場にいるとチームメイトから「なんでここにいるんだ? ゴルフコースに行ったほうがいいんじゃないか?」と冗談を言われるほどだったとか。

それにしても、どうしてゴルフの道をここまで目指すのかと聞いてみました。

「ゴルフは、やり出したら止まらへん。それに、この競技は僕に合ってるんだと思います。いろいろ考えながらやるんでね。向こうでアマチュアの試合に出て、ドキドキ感もあってこれは面白いと感じたんです。最初はいろいろ(ミスを)やらかしましたけど、気にもしてませんでした。メンタル面は野球でもある程度やってきていたのでビビったりもしないですし」(長谷川)

画像: 米シニアツアー「マスターカード・ジャパン選手権」に出場中の長谷川滋利

米シニアツアー「マスターカード・ジャパン選手権」に出場中の長谷川滋利

メンタル面ではビビらないという長谷川選手。それでもチャンピオンズ(米シニア)ツアーに出場したときにはやはり緊張したと言い、そのときのことを聞くと、「元メジャーリーガーということでリスペクトしてくれて楽しかった。向こうの選手はチッピングやパッティングは本当に上手い。それと野球が好き。つかまったら話しが長い」と話してくれました。

ゴルフは独学だそうですが、話を聞くと、スウィングのみならずマネジメントもよく研究していることがわかります。どうしたら速いボールを投げられるか、コントロールはどうやって高めるのが良いか、ひとつひとつの課題を考え抜くことで自分を進化させる。それが習慣化していると感じました。

練習場では計測器を置きながら一通りのクラブで飛距離と方向性を確かめながら練習すると、実際のコースを想定し、ヤーデージブックを見ながら1番ホールから1打ごとに距離とターゲットを決めて打つ、まるでシミュレーションゴルフのような面白い練習をしていました。常に実戦を想定しているあたりは、さすがは勝負師です。

画像: 実戦を想定したショット練習の後はチッピングをみっちり。ランチを挟み、再度打ち込んでいた

実戦を想定したショット練習の後はチッピングをみっちり。ランチを挟み、再度打ち込んでいた

長谷川選手のスウィングの一番の特徴は、腕が非常にリラックスしているところです。これもやはり、体の動きのエネルギーを最終的には腕、指先に伝えるピッチャーならではの感覚が鋭いのでしょう。

スウィング自体はダウンスウィングの早い段階でインパクトのシャフトのラインの延長線上にクラブが乗って、一枚の面の上をクラブが動くオンプレーンスウィングです。それだけに、ミート率が非常に高い。気になる飛距離ですが、本人いわく「290くらい」。さすがは元メジャーリーガという数字です。

画像: 長谷川のスウィング。ダウン初期でクラブがインパクトのシャフトの角度と一致する

長谷川のスウィング。ダウン初期でクラブがインパクトのシャフトの角度と一致する

印象に残った言葉は「ここに出ているプレーヤーは皆、長い間めっちゃ練習してきている。根性だけで太刀打ち出来るようなフィールドではない」というもの。それでも挑戦するのはやはりアスリートのサガでしょうか。

この後、日本のプロテストを受け米チャンピオンズツアーのQT(予選会)も受ける予定とのこと。日米のシニアツアーで活躍する姿が見られそうですね。

画像: 元メジャーリーガー・長谷川滋利が大好きなゴルフを語りまくる youtu.be

元メジャーリーガー・長谷川滋利が大好きなゴルフを語りまくる

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