鈴木愛の今シーズン2勝目で幕を下ろした「宮里藍 サントリーレディスオープン」。鈴木といえばパットの名手だが、この試合でもパットの冴えは際立っていた。鈴木と同組でプレーしたイ・ミニョンのバッグを担いだ中川桂輔キャディに、優勝争いの中で放った印象的な1打について語ってもらった。

フェアウェイキープ率は50%だったが、チャンスをモノにした

鈴木愛が10アンダー、同組のイ・ミニョンが8アンダーと、2打差ではじまった最終ラウンド。フェアウェイキープ率はミニョンが71.4%に対して鈴木愛は50%。パーオン率はミニョンが83.3%で鈴木は66.6%。数字から見れば、ショットの精度においてはイ・ミニョンが上回っていた。

画像: 最終日最終組で鈴木愛と回ったイ・ミニョンのバッグを担いだ中川桂輔キャディに、至近距離から見た鈴木愛の強さを聞いた

最終日最終組で鈴木愛と回ったイ・ミニョンのバッグを担いだ中川桂輔キャディに、至近距離から見た鈴木愛の強さを聞いた

しかし、終わってみれば3打差と、さらに差を広げて鈴木が優勝。この差はどこから生じたのか、ミニョンのバッグを担いだプロキャディ・中川桂輔は言う。

「正直、やっぱり一番はパターです。ミニョンはショットは好調で、愛ちゃんはティショット曲がってましたけど、ティショットを上手く打てたときのチャンスメイクが上手かったです」

画像: パットの冴えで今季2勝目をつかんだ鈴木。ライン読みで支えた保科隆キャディとグータッチ

パットの冴えで今季2勝目をつかんだ鈴木。ライン読みで支えた保科隆キャディとグータッチ

フェアウェイキープ率は50%と低いながらも、ひとたびフェアウェイをとらえたらそこからは確実にチャンスにつけてくる。鈴木の勝負強さを評価していた。

そして、チャンスにつけたホールでは得意のパッティングで仕留める。パット数は鈴木28に対してミニョン32。パーオン率が低ければパット数も少なくなるのは自明だが、数字以上に勝負どころで決めてくる・寄せてくる鈴木のパットの冴えが光った。

「(パッティングの)ラインを読む力がすごいと思います。イメージ力と、自分のストロークの強さ、仕方も含めてですけど」(中川)

中でも、事実上のウィニングショットともいえる16番パー3、2段グリーンの上から下にピタリと寄せたファーストパットのタッチは凄まじいものがあった。

急激な下りのラインで、その先には池が待ち構える状況から、鈴木はしっかりとボールを打ち抜いて2パットで切り抜け、17番ではバーディを奪取。優勝に大きく引き寄せた。

「素晴らしいですよね。あの優勝争いの中で、あのラインは普通は寄らないです。それくらい難しいですから、あそこは。自信がないとあそこまでは打てませんし、イメージ力がなければ寄せられません。やっぱりゴルフは流れが大事なので、ああいうプレーがあったからこそ、17番のバーディにつながったのだと思います」(中川)

画像: 賞金女王奪回に向けて、賞金額はトップと約400万円差の4位に上昇

賞金女王奪回に向けて、賞金額はトップと約400万円差の4位に上昇

パーオンホール時の平均パット数が1.7908で8位、1ラウンドあたりの平均パット数が28.7647で2位とスタッツ的にもいい数字が並ぶ鈴木愛のパッティング。

賞金女王奪回に向け、パット・イズ・マネーを地で行く活躍はまだまだ続きそうだ。

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