高反発ドライバーや高反発ボールは、競技に出ないエンジョイゴルファーの間で一定の支持を集め、すっかり市民権を得た。もちろんプロゴルファーで使う人はいないが……実際に打ったらどうなるのか? プロギアの高反発ギア「スーパーeggドライバー」と「スーパーeggボール」の試打会で試してみた。
画像: 高反発ドライバーの「スーパーeggドライバー」と高反発ボール「スーパーeggボール」の組み合わせで飛距離は!?

高反発ドライバーの「スーパーeggドライバー」と高反発ボール「スーパーeggボール」の組み合わせで飛距離は!?

高反発ドライバーとは、ルールで定められた「反発係数0.830」を超える反発性能を持つドライバーのこと。競技では使用できないが、飛距離アップを簡単に果たせるとあって、エンジョイゴルファー中心に支持を集めている。

新たに発表されたプロギアの「スーパーeggドライバー」は反発係数が0.86を越えるだけでなく、体積も480CCとこれもルール適合外というかなり極端なプロダクト。これをいち早く試打する機会があったため、普段は当然ながらルール適合ドライバーを使うプロゴルファー・中村修が試打。プロが打つとどうなのうかをたしかめた(以下、試打結果はそれぞれ3球打った平均値)。

画像: ヘッド体積480㏄に反発係数0.86とルール適合外の飛びを売りにするプロギア「スーパーeggドライバー」

ヘッド体積480㏄に反発係数0.86とルール適合外の飛びを売りにするプロギア「スーパーeggドライバー」

「試打した数値を見るとヘッドスピード44.6m/sでの飛距離のトータルが259.2ヤード、スピン量は2357rpm、ボール初速66.2m/s。ルール適合の旧モデルと比較すると10ヤード程度飛んでいます。飛距離もそうですが、適合モデルと比べて芯を外したときの飛距離の落ち込みが少ない印象です」(中村)

そしてここからが本題。この高反発ドライバーに、高反発ボール「スーパーeggボール」を組み合わせたらどうなるのか? 

打ってみると、ヘッドスピード44.3m/sでトータル飛距離273.9ヤード。ヘッドスピードはほんのわずかに下がっているが、ボール初速は68.4m/sと2.2m/sアップ。さらに、スピン量が1526回転と強烈にロースピンになったことで、ランも含めてトータルでは高反発ドライバーで適合ボールを打った場合に比べ、14ヤード飛距離アップという計測値を叩き出した。

画像: 適合ボールと比べて約14ヤード飛んだ高反発ボール「スーパーeggボール」

適合ボールと比べて約14ヤード飛んだ高反発ボール「スーパーeggボール」

「やはり一発の飛距離はすごいですね。そして、インドアで試打したせいもありますが、カキーン! とかなりの反発音。コースであれば同伴プレーヤーを音でも威圧すること間違いないですね(笑)。打感は弾き感が強いので硬く感じます。また、試しにアプローチウェッジで打ってみたところ、スピン量はやはり少ないです」(中村)

当たり前の話だが、高反発ボールは基本的に飛距離性能に“全振り”しているモデル。アプローチスピンは期待するだけ野暮というもの。以上の結果を踏まえて、この組み合わせを中村はこう評価した。

「高反発ドライバーと高反発ボールを組み合わせると、当たり前ですが非常に飛びますね。普段2000回転後半のスピン量が1500回転まで減ったことで、曲がり幅も少なくなります。ただし、アプローチでのスピンも少ないため、止まりやすくはない。そのあたりはマネジメントで補う必要があると思います」

ベテランゴルファーがゴルフをやめる非常に大きな理由に「飛距離が落ちて、ゴルフを楽しめなくなったから」というものがあるが、高反発ドライバーと高反発ボールは飛距離不足によるゴルフからの離脱を防いでくれ、ゴルフ寿命を延ばす可能性がある。

スーパーegg以外にも、ワークスゴルフの「飛匠」やリンクスの「飛砲」、キャスコ「ゼウスインパクト」など、高反発ボールは多くが市場に出ている。あくまでもプライベートなラウンドでの使用に限定されるが、ただの“ルール無用の飛ばしギア”ではなく、長くゴルフを楽しむためのツールとして、手に取るのもありかも。

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