全英オープンでは、多くのプロがティショット用ユーテリティクラブをバッグに入れる。もしアマチュアが全英の開催コースでゴルフするならば……そんな“妄想”から、業界屈指のギアオタク・小倉勇人が14本のクラブセッティングについて考えた!

「買い足す」「入れ替える」ではなく「抜く」だけという手もある

皆さんこんにちはギアオタク店長の小倉です。先週末に行われたメジャータイトルである全英オープン。ご存知の方は多いと思いますが、リンクスと呼ばれる海沿いの自然の地形を利用したゴルフ場で行われることが多い歴史あるトーナメントです。

このリンクスと呼ばれるコースのほとんどは非常に地面が硬く、風が強く吹くためボールを如何にコントロールするか、跳ねる転がるを計算できるかが攻略のカギになります。

そのため選手は通常のコースとはクラブセッティングで挑んでいる方が多いようです。人気なのがアイアン型UT。高さを抑えつつ、ボールをコントロールしやすいのでバッグに入れている選手が多いですね。

このようにプロはコースセッティングや気候などによって度々クラブセッティングを組み替えます。自分のスイングでアジャストするよりもクラブで弾道そのものを変えてしまった方が、スイングは余計な事をしなくて済みますし、大きなミスもしにくくなるからです。

プロはより良いスコアを出すのが仕事ですから当然として、アベレージゴルファーがクラブセッティングを本気で考えたらどうなるかなと中継を見ながらふと考えてみました。入れ替えるクラブをいくつか持っているならその日のコースの長めのパー4のセカンドで持つであろう距離に合わせたUTを入れるとか、パー3の距離に合わせた番手を入れるとかが考えられます。ただこれはプロでも良くやっていることですね。

画像: どんな14本を組み合わせるか、それを考えるのもゴルファーの大きな楽しみのひとつ(撮影/小林司)

どんな14本を組み合わせるか、それを考えるのもゴルファーの大きな楽しみのひとつ(撮影/小林司)

アベレージゴルファーに有効なクラブセッティングとなるとミスの幅を極力減らすといった方向、もしくはミスの方向が揃いやすいセッティングが良いかなと個人的には思います。プロはベストの結果を出すためのセッティングになっていると思いますが、アベレージゴルファーはそれを目指すとスイングの再現性が高くないため一か八かのギャンブルショットになってしまいますからね。

風が強いならボールの上がりやすいFWを減らして風の影響を受けにくい低めの弾道が出やすいUTやロングアイアンを入れる。狭いコースならミスしても曲りの少ないティショット用のクラブを用意するといった感じでしょうか。

しかしアベレージゴルファーで普段キャディバッグに入らないクラブをわざわざ買う人も少ないでしょう。でしたらキャディバッグの中でミスを呼びそうな番手を抜いてしまうのもクラブセッティングの一環かなと思います。たとえばフェアウェイウッド全般が苦手でしたらドライバー以外はすべてアイアンでプレーする、ロングアイアンが上手く当たらないならバッグから抜いてしまう、という感じ。

そうすれば淡い期待を持って使用し、ミスして大怪我なんてことはなくなりますからね。そんなのただのマネジメントでクラブセッティングじゃないと怒られそうですが、バッグに入っているから使いたくなってミスしてしまうんです。だったらバッグから外してしまい絶対に打てない状態にするのも大きなミスをする抑制にはなるかなと思いますよ。

もちろんチャレンジするのもゴルフの醍醐味ですから、スコアをどうしても追求したくなった時だけ、そんな考えがあっても良いかな~と。

みなさんは打った後、なんでこのクラブで打ったんだろう……なんて後悔したことないですか?

画像: 超絶ワザ!7番アイアンで高いティから超ローボールを打つ!しかもティは全く動かない!?~小澤美奈瀬プロ~【「オーイ!とんぼ」のスゴ技に挑戦#2】 www.youtube.com

超絶ワザ!7番アイアンで高いティから超ローボールを打つ!しかもティは全く動かない!?~小澤美奈瀬プロ~【「オーイ!とんぼ」のスゴ技に挑戦#2】

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