ゴルフでは100%フルスウィングする“マン振り”ではなく、7、8割の力加減で振るのがベストだというのが定説。というわけで、女子プロ12人に話を聞いてみると、11人が即答でやっぱり「7〜8割」と答えた。では残る1人の葭葉ルミはなんと答えた?

松田鈴英は10で振ることもあるけど「いつもは7」

女子プロたちに試合の中で「マン振り」するかしないかを聞いた女子プロマン振りアンケート。結果は、5人が「たまにする」4人が「ほとんどしない」3人が「まったくしない」と回答した。では一体何割の力加減で振っているのかを重ねてアンケートしてみた。

画像: 「10~9」「8~7」「6~5」「4以下」の4択で“力加減アンケート”を実施。「7~8」が圧倒的に多かったが、葭葉ルミは「10〜9」「8〜7」「6〜5」すべてにひとつずつシールを貼った

「10~9」「8~7」「6~5」「4以下」の4択で“力加減アンケート”を実施。「7~8」が圧倒的に多かったが、葭葉ルミは「10〜9」「8〜7」「6〜5」すべてにひとつずつシールを貼った

女子プロ12人に「10~9」「8~7」「6~5」「4以下」の4択で聞いてみると、「7~8割」が11人と、圧倒的多数を占めた。残り1人の回答を見る前に、まずは「7~8割」と回答した女子プロたちの意見を見てみよう。

画像: 「バランスよく振れるのが7~8割くらいですね」と斉藤(撮影/矢田部裕)

「バランスよく振れるのが7~8割くらいですね」と斉藤(撮影/矢田部裕)

「いつもは7~8割ですね、これくらいのほうがバランスがいいから振り遅れないですよね」という斉藤愛璃の意見が代表的。山路晶、新垣比菜、田中瑞希、永峰咲希、安田彩乃、幡野夏生、木戸愛、河本結の9人が「7~8割」との回答してくれた。

画像: 「飛距離が変わらないのでいつも7~8割くらいで振っています」と永峰咲希(撮影/矢田部裕)

「飛距離が変わらないのでいつも7~8割くらいで振っています」と永峰咲希(撮影/矢田部裕)

ちょっと細かく「7割」と教えてくれた女子プロも2人いた。マン振りを「まったくしない」と回答した吉本ひかるはその一人。

「7割ですね。ミート率を重視しているので基本的に7割くらいの力加減で振ります」(吉本)

一方、2オン可能なパー5などではマン振りを「たまにする」と回答した松田鈴英も、普段は7割の力加減だという。「いつもは7くらいですね。全力で振るのと10ヤードくらい変わります」(松田)とのこと。

画像: 10割の力加減でマン振りすることもたまにあるという松田。いつもは7割の力加減で振っている(写真は2019年のサントリーレディス 撮影/姉崎正)

10割の力加減でマン振りすることもたまにあるという松田。いつもは7割の力加減で振っている(写真は2019年のサントリーレディス 撮影/姉崎正)

7割というとちょっと弱めなイメージだが、いつだって10割という我らアマチュアゴルファーはこの女子プロたちの意見を教訓としたい。なにしろ、力まず振ってる彼女たちのほうが、全力で振りちぎる多くの男性ゴルファーよりも飛ぶのだから……。

葭葉ルミは「5〜10」を使い分ける

さて、最後に「7〜8割」と即答しなかった女子プロの意見を紹介しよう。ツアー屈指の飛ばし屋・葭葉ルミだ。

画像: 5割から10割の力加減を葭葉は使い分けるという(写真は2019年のサロンパスカップ)

5割から10割の力加減を葭葉は使い分けるという(写真は2019年のサロンパスカップ)

「うーん、色々やりますね。5割から10割くらいの幅で結構振ります。7割~8割で振ることもあるけど、たとえば距離を考えたときにスプーンだと短い、ドライバーだと飛び過ぎる。そういった状況ではドライバーをポーンって5割くらいの力加減で打つと曲がらず真っすぐ飛んでくれて、丁度いいんですよね」(葭葉)

飛ばしに目がいく葭葉だが、その実態は“ドライバー巧者”。ここ一番の場面では10割の力でマン振りして思い切り飛ばすこともあれば、5割の力で距離を合わせつつフェアウェイキープを優先することもあるようだ。うーん、プロの技。

いずれにしても、「5割くらいの力加減で打つと曲がらず真っすぐ飛んでくれる」という葭葉の意見は、アマチュアゴルファーにとってスコアを守る上で大いに参考になりそうだ。

取材大会/センチュリー21レディスゴルフトーナメント

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