渋野の激闘を繰り広げたコ・ジンヨンのコーチ、イ・シウの指導を仰ぐ
資生堂アネッサレディスから3試合連続でトップ10フィニッシュを果たすなど、苦しみながらも調子を上がてきている印象のイ・ボミ選手。実際にラウンドしている様子も明るさを取り戻していますし、ミスショットも出るものの、ナイスショットの割合がどんどん多くなってきています。
2年連続の賞金女王を達成してから徐々に調子を崩し、コーチを変え、トレーナーを変え、キャディも変えてきましたが、NEC軽井沢ゴルフトーナメントの練習場で雨の中、熱気あふれる練習を続けるコーチとイ・ボミの姿を見て、その苦労が報われる日もそう遠くはないと感じました。
メジャーのエビアン選手権で優勝し、全英女子オープンでも最後まで優勝争いに加わり2週連続メジャー優勝かと会場を沸かせたコ・ジンヨンのコーチでもあるイ・シウコーチに話しを聞きました。
「コーチになってから3か月か4か月くらいです。(調子のいい)今の状態を維持して試合に臨めたら、いい結果が報告できるのではないかと思います。ダウンスウィングでの腰の動き、フォロースルーでのクラブの動きなど改善してきました」(イ)
実際に練習場で見ていると、まだスウィングのチェックをしながらの練習が多いですが、ナイスショットの割合も高く、そのよかったショットをつなぎ合わせて悪いショットのイメージを消していっているように感じました。進むべき方向が見えていて、そこに向かって明るく前進して行こうとする様子が非常に印象的でした。
今季の優勝者をみると黄金世代と実力者の争いという勢力図が見えてきますが、そこにイ・ボミが加わると益々ツアーは盛り上がることになりそうです。渋野日向子選手とイ・ボミ選手の優勝争い、なんて考えるだけでワクワクしますし、人気者・ボミ選手の完全復活は、多くの人が待ち望んでいるに違いありません。
世界ランク1位のコーチという強力な援軍を迎え、その成果が出つつあるイ・ボミ選手に、引き続き注目していきたいと思います。
撮影/小林司