体がまた一回り大きくなって、体のブレがなくなった
日本プロで劇的な勝利を挙げた石川遼選手。その状態が気になって、長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップの会場、ザ・ノースカントリーGCを訪れました。
さて、石川選手ですが、パッと見て体が一回り大きくなっています。日本プロの優勝時も、怪我からの休養明けで「一回り体が大きくなった」と思ったものですが、今回もかなりトレーニングを積んできたことが見て取れます。
実際、本人も、日本プロからスウィング的に変えたところはなく、トレーニングを重点的にやってきたと語っていました。長きにわたったスウィング改造中は、見るたびに違う練習法を取り入れ、試行錯誤をしていましたが、「これだ」というものがついに見つかったようです。
プロアマトーナメントでのプレーぶりを見ていても、ひと頃のような、ティショットが散らばるようなこともありませんし、決勝ラウンドではワンオン可能な設定になるという17番パー4では、見事ワンオンに成功していました。
18番のティショットを見ても、飛距離は楽々300ヤード超え。体がブレずに振れているから飛んで曲がらないという印象を受けましたが、それを支えているのがトレーニングなんでしょう。
また、今年のザ・ノースカントリーGCは例年よりもグリーンがソフトに感じられ、ボールが止められそうな印象です。となると、キャリーが稼げる選手が有利ですし、積極的に攻める選手と相性がいい。その点からも、今大会の石川選手には期待が持てます。米ツアーでの経験も豊富ですから、洋芝への対応も苦にならないでしょう。
レギュラーツアーのプロアマで石川選手とプレーするのは、大企業の幹部級の人々だと思いますが、彼らを前にしての仕草や、言葉遣いもさすが。会話を楽しみながら、ときにはスウィングのアドバイスを送る姿は堂々たるものがあります。
渋野日向子選手の大活躍で盛り上がる女子ツアーに押され気味の男子ツアーを盛り上げる鍵は、やはりこの男が持っている。そう改めて実感させられた、北の大地での“石川遼ウォッチ”でした。