ゴルフでは右打ちだが、ソフトボールでは左打ちだったという渋野。全英女子オープン優勝後の帰国会見で、ソフトボールで左打ちだったことがゴルフにどう影響しているかを問われ、こう回答している。
「ソフトボールを左打ちにしたのは、体のバランスを片方だけにしてしまうと悪くなるので、そういう面でソフトボールの監督や、ゴルフのコーチが勧めてくれたんですけど、活きてるかって言われると、何につながってるのか、わからない(笑)。野球選手で右打ちの方って(ゴルフでは)スライスを打つイメージがあるんですけど、左打ちにしていたから、あんまりそういうボールは出ないのかなって思います」
と、“スライスが出ない”と本人は回答。ソフトボールで全国3位の実績があり、女子ツアーでも優勝経験のある甲田は言う。
「私も左打ちをしていたことがあります。やっぱり、左右のバランスを良くするのと、左もやったほうが体幹が強くなるので。重いものを持って、右も左も振るほうが、軸がブレないんです」(甲田)
渋野は、バッターとしては左打ちだったが、同時に投手でもあった。甲田は「ピッチャーのほうがゴルフに近い」と言う。
「私は、ピッチャーの投げる動作のほうが、ゴルフのフォームには近いと思います。バッティングは飛んでくるボールを打つものですが、ピッチャーは正面を向いて投げますから。なので、ソフトボールの投げる動きはゴルフにはいいと思うんです」
また、“守備”の動きを通じて得られる下半身強化も見逃せないという。
「守備では低い体勢を保ったまま移動したりするので、ゴルフだけをやっているよりも下半身強化ができると思います。腹筋背筋も鍛えられるし、考えてみるとソフトボールのトレーニングってゴルフに合っていますね」
ちなみに甲田は、高校卒業と同時にゴルフをはじめ、ゴルフをはじめた瞬間から200ヤード飛んだという。ゴルフのテクニックがゼロの状態でそれができたのは、当然のことながらソフトボールで鍛えた肉体と、ソフトボールの動作がゴルフに応用可能だったからだろう。
海の向こうに目をやれば、ブルックス・ケプカやジョーダン・スピースはソフトボールではないが、野球経験者。“シブコ”に憧れるジュニアならぬ、我ら一般ゴルファーも、ソフトボールのバットでビュンビュン左素振りをすると、ゴルフに好影響があるかも!?